「ドラゴンボール」のミスター・サタンといえば、セル編でネタキャラとして初登場した格闘技世界チャンピオンだが、コメディ要素が強い割には物語上の重要キャラでもある。世界の救世主となったブウ編での大活躍に胸を熱くした人は多いはずだ。
【映像】「ホントに世界の救世主かもな!!」悟空大絶賛の瞬間(20分50秒ごろ~)
アニメ「ドラゴンボール改」は、1989年から1996年まで放送されたアニメ「ドラゴンボールZ」のデジタルリマスター再編集版。サイヤ人編~人造人間・セル編までの第1期が2009年から2011年にかけて放送され、魔人ブウ編の第2期が2014年から2015年に放送された。原作は「週刊少年ジャンプ」(集英社)で1984年から1995年まで約11年間連載された故・鳥山明氏による大ヒット漫画で、シリーズ累計発行部数は全世界で2億6000万部を超える。
真の姿となった魔人ブウ(CV:塩屋浩三)との最終決戦に臨んだ孫悟空(CV:野沢雅子)とベジータ(CV:堀川りょう)だったが、戦況は悪化の一途を辿っていった。勝つためには地球の元気を目一杯集めた元気玉しかないと踏んだベジータは、悟空に元気玉の準備をさせると地球人へ協力の声掛けを始める。
しかし、地球人のほとんどはベジータを信用できず、声に耳を傾けることはなかった。そこで説得を悟空に代わるも、「地球のみんな頼む!頼むから元気を分けてくれ!」という悟空の声に応じてくれたのはこれまで悟空が関わってきたランチやウパ、人造人間8号(ハッチャン)といった懐かしい顔ぶれだけ。何も知らないほとんどの人から元気をもらうことはできなかった。
ピッコロ(CV:古川登志夫)らも人々に直接協力を要請して回るが、うまくいかず「バビディとブウにあれだけやられたあとだ。信用できないのも無理ないだろうが」と困り顔。もはや万事休すか……と思われたそのとき、ミスター・サタンが「きさまらいい加減にしろーっ!!!さっさと協力しないかーっ!!!」と地球人を一喝する。すると、恐怖のセルゲームから地球を救ったということになっているミスター・サタンの声に人々が一斉に反応。ブウと戦っているのがミスター・サタンだと思った地球人は次々と協力し、みるみるうちに超特大の元気玉ができあがった。
さらにミスター・サタンの活躍は続く。悟空が完成した元気玉でブウを狙おうにも、時間を稼ぐためにブウのサンドバッグになっていたベジータがいるため、元気玉を放てずにいた。すると一瞬の隙を突いてミスター・サタンがベジータの救出に成功する。これを見た悟空は「やるじゃねえかサタン!!!おめえはホントに世界の…救世主かもな!!!!」と称賛の言葉を送ると、ブウに向けて特大の元気玉を放ったのだった。
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