岸田文雄総理大臣の後任を選ぶ自民党の総裁選挙で、出馬表明した河野太郎デジタル大臣が、党の派閥問題に対して言及した。
裏金事件後、多くの派閥が解散方針を示す中、党内で唯一存続する麻生派に所属する河野氏。
派閥は解散するべきではないと思っているのか。河野氏は「今回の問題は、日本の政治資金は非課税にしていただいているから、ちゃんと報告をする、いただいた金額、何に使ったのかを報告をするルールがあるのに、それを守らなかったこと。安倍派は金の問題を起こしましたが、派閥の弊害と言われているのは、派閥が人事に介入をすることで、(裏金問題の発端が)派閥があるからということではない」と語った。
その上で「(他派閥について)解散決定としているが、実際に解散しているのは森山派だけ。岸田派も解散しますと言いながら、半年以上経ってまだ残っている。候補の中で、派閥に残っているのは私1人だけでなく、ほとんどの候補者が残っている」と意見した。
「大事なのは、派閥に所属しているかいないかではない。派閥が政治資金パーティーをやらなくなりましたから、金の問題はなくなった。そこで今回選ばれるリーダーが人事を決めるときに、その派閥・旧派閥グループの介入をさせずにやるかどうか、それを皆さんにしっかり見ててもらうのが大事」
しかし総裁選においては、候補者になる条件として党所属国会議員20人からの推薦が必要となるなど人数の壁もある。派閥が存続することで人を集めることができるため、今後も必要だと考えているのではないのか。これに対し「議論をすれば同じ意見の人もいるわけですし、同じ県出身の議員もいれば同窓というのもいる。いろんな人間関係で人は群れる」としつつ「ただ集まるグループを人事や金に使ったり、あるいは一人の意思を全員に押し付けることがあってはならないというのが派閥のこれまで言われていた弊害。だから新しいリーダーがそれをやらないようにすれば、派閥の弊害はなくなる」と述べた。
総理になったら派閥を抜けると言ったのもその考えからなのか。「そうですね。これまでも自民党の総裁や閣僚三役は派閥から抜けるのを恒例にしてきた。それは引き続きやればいいと思う」とした。
もし河野氏が総理になった場合、麻生氏の人事はどうなるのか。「麻生氏は総理もやられていますし、財務大臣も長く、副総理もやっている。『麻生氏はどう思っているのか』はメディアも取り上げるでしょうし、海外向けにも発信されるでしょうから、もうポジション云々の問題はないのではないか」と主張した。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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