昨年のクリスマスに「彼女が欲しいというより結婚をしてみたい」と語っていた、いわゆる「非モテ男子」に彼女ができた。「人生初の彼女を作るために奮闘する非モテ」こと、ニッケル坊やさんは、20代後半で一度も彼女がいたことがなく、性体験もなければ告白したことも、されたこともなかった。
しかし今年6月、SNSに「彼女ができました」と投稿した。改めて話を聞くと、相手は同い年のIT企業に勤める女性で、第一印象は「頭が切れる人」だったと語る。交際3カ月で「自分の気持ちを分かってくれる人が、自分の傍にいることが、これほど素晴らしい事なんだ」と感じている。
彼女は、ニッケル坊やさんのX投稿を引用して、「自己紹介から始まり、『今週末にタイミングが合うから会おう』」とDMでのやりとりが始まった」と振り返る。告白は彼女からで、「一番好きなのは、浮気しなさそうなところ」。この日、2人は食事デートへと向かった。
交際経験のない人の割合は、高止まりの傾向にある。恋愛・結婚調査2023(リクルートブライダル総研調べ)によると、2021年の28.6%から、2023年には34.1%に上昇した。「1人でいる方が幸せ。恋人は必要ない」「恋愛しなくても何の不都合もない」「20代でさすがに経験0はまずい…付き合うにはどうしたら…」といった意見がある。
恋愛経験とは、質なのか、それとも量なのか。そもそも恋愛は必要なのか。『ABEMA Prime』では、ニッケル坊やさんカップルとともに考えた。
■「交際経験がない人」34%、20代後半で初めて彼女ができた男性「絶対的な味方が1人できてうれしい」
ニッケル坊やさんは、20代後半で大手メーカーに勤務している。年収は800万円で、保有金融資産は2000万円。昨年末の時点では「彼女いない歴=年齢」で、セックス経験がなく、結婚相談所を利用して婚活していた。しかし現在は、彼女と交際3カ月で、性行為も経験済み。相談所からも退所した。
前回の『ABEMA Prime』出演によって、「X投稿に5000いいねが付き、『続こう』と考える同じような人たちが増えた」と反響を語る。彼女ができて、変化はあったか。「つらいときに連絡したら寄り添ってくれるような、絶対的な味方が1人できてうれしい」。
彼女のどこに惹かれたのか。「パッと見て、キレイな人だと思った。LINEの返信や、積極性があるところが、今まで婚活で会ってきた人たちとは違った」。一方の彼女は、「価値観が面白い人だ」と興味を抱いたと語る。
■交際3カ月で彼女の不満が山積みに!?
しかしながら、彼女には不満がある。「歩くペースが速すぎる!女性の靴・歩幅を考えて!」「おしゃれに気付かない!人に興味を持って!」「ラブラブLINEを既読スルーするな!」「1人が好きなのはわかるけど、たまには合わせて!」「体力への配慮や気遣いがない!」といった内容だ。
こうした不満は「都度伝えているが、相手の一人暮らしが長く、自分のペースも大事なので、すぐには解消できない」と感じている。「尻に敷きたいわけではないが、自分の不満が高まると、ゆくゆく良くない形になるのではないか」。
かたや、ニッケル坊やさんにも、「女性の体調・気分の変化を気遣えない」「1人が好きで、ずっと人といるとストレスにもなる」「他人とのコミュニケーションが苦手で、意見を合わせられない」といった悩みがある。
■彼女からLINEで来た「指示書」が大バズリ 結婚相談所代表「レベルが高い」
ニッケル坊やさんは、Xに「彼女からのLINE、完全に上司」と投稿して、大バズリした。添えられたLINE会話の画像には、「現時点でのお願いしていること一覧・期限」として、タスクが箇条書きされている。「LINEノートの【ケンカという名の話し合いの際のルール】に目を通してもらう、追加変更点あればそれも」といった課題が並び、それぞれ「今日中」などの締切日も書かれていた。
このXポストには「仕事ができるのが伝わってくる」「認識をすり合わせてくると長く夫婦生活が続きそう」「論点が明確で好感持てる」といった賛同の意見がある一方で、「こんな彼女なら面倒くさいかも…」「モラハラの予備軍なのでは?」「続くとなると精神的にしんどくなりそう」といった否定的な声も出た。
彼女は「やってほしいことを都度送っているが、わかりやすい反応が返ってこない」と嘆く。“指示書”を出すようになったのは、仕事柄「始めに要件をかっちり決める」考え方を持つためだ。ニッケル坊やさんは「直さなければいけないと思いつつ、凝り固まったものをすぐに変えるのは難しい」と、彼女による“指示”の感想を述べる。
婚活をサポートする「ナレソメ予備校」を運営し、「恋愛経験は結婚においてマイナス」と考えるモテコンサル勝倉氏は、カップルのやりとりを見て、「男女差がキレイに出ている」と評する。「男性は関係自体に満足するが、女性は質を求める。彼女は要望を伝え、期限を区切るなど、レベルが高い。しかし、ニッケル坊やさんは無視している」と指摘した。
恋愛相談所を運営してきた経験から、「歩み寄りはマストだ」と勝倉氏は断言する。「結婚すれば、“指示書”の数も倍以上になる。どちらか一方に合わせるだけじゃ無理で、互いに合わせていくことが大事だ」。
(『ABEMA Prime』より)
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