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【映像】ファンも喜んだ瑠美のかわいいポーズ2連発

 トップレベルになるほど、選択にセオリーや効率がつきまとう麻雀という競技において「自由に」「わがままに」打てる者はどんどんと減っていく。ただしプロ麻雀リーグ「Mリーグ」EX風林火山の二階堂瑠美(連盟)に求められているのは、まさに自由でわがままに打つことだ。チームを気にして小さくまとまるよりも“らしさ”全開で打ってほしい。そう言われた瑠美が掲げた個人目標は「MVPか36位、どっちかでいい」というものだった。

【映像】ファンも喜んだ瑠美のかわいいポーズ2連発

―昨シーズン、チームはファイナルまで進んだ。どんなシーズンだったか、

 二階堂瑠美(以下、瑠美) ジェットコースターみたいだったな、という感じですね。個人の調子というよりかは、チーム全体で同じような感じになっていたな、と。一部、例外はありますけど。でも、それぞれのやるべきこと、課題はきっちりと把握してできていたかな、努力の仕方が見えていたかな、みたいな感じですかね。

―シーズンを重ねる上で、自身の中での変化、Mリーグの捉え方は変わったのか。

 瑠美 Mリーグルールにアジャストした選択を増やさないといけないのかな、という部分も、もちろんありますが、ベースの部分は自分の好き勝手にやった方が結果的に良かったりするかな、という印象が年々強くなった感じです。

 毎年言っていますが、自分の好きな選択を積み重ねられるように。要所要所で「こっちの方がいいかな」とか。堅い麻雀、数字に拘ってしまいがちな場面が多かったので、もっとわがままにいけたらな、という感じですかね。

―松ヶ瀬選手は大不振だった。シーズン中にMリーグの麻雀が大きく変わったという印象を多くの選手が持っていた。瑠美選手の感じるMリーグ全体の麻雀の雰囲気は?

 瑠美 流行というか、傾向というか。それは見ている側にも分かりやすくなっていると思いますし、良いことだとは思います。

―それは年々、トレンドとして変わっていくものなのか。それとも数年、定着していきそうなものなのか。

 瑠美 麻雀界にも40年くらい前から流行り廃りはあります。リーチが強い弱い、みたいなのも繰り返されていて、そういう意味で言うと、Mリーグの流行りも去年は良かったけど、今年は全く違うかもしれないし、それは全く分からないです。

 去年は結果が出た選手の打ち方が、今年も同じ結果が出るとは限らない。よくある話じゃないですか。それを含めてスタートから中盤、終盤で全然、変わったりする可能性もありますし。ベースとしては自分の麻雀をメインで考えていきたいな、という感じですかね。

―元々、麻雀には運もある。その中でアベレージを出すのは難しい。戦い方も変わっていくとなると、どうやって毎年、プラスを築くのか。

 瑠美 元々、トップ・ラス麻雀というのがベースにあるので。ダメな時に抗わないという気持ちもありますが、良い時に叩く、攻撃的というか、そういったベースができているので、それがMリーグにマッチしていると思います。私は、自分の我を通すのはわがままだと思っているんですよ。ただ、過去に見ていても、わがままを通した方がいい場面が多いかな、という印象です。チームメイトにも「もっと自由に打ちなよ」と言われましたし。「まだまだ、堅いよ」とよく言われているので。わがままに行きたいですね。

―勉強をしたり、情報が入ることでわがままではいられなくなることもある。

 瑠美 どうしても、こちらの方が裏目だった時に自分も他人も納得できるような選択、無難な選択を重ねることが多くなっていました。去年も一昨年も、その前もそうですが、それを裏目でもいいから、もう少し自由にさせてもらおうかな、と。年々、自分の中で浸透してきてはいますが、まだ意識が甘い部分があったのかな。もっと意識的にチームのポイントと自分のポイントの境界をあやふやにするというのが合っているかは分かりませんが、一体だという意識を強くしたいな、と思います。

―自由と言われる方が、難しいところもある。

 瑠美 性格だと思うんですよね。個人戦では自由に打っているので。たまたま結果も付いてきているというのが何年も続いていますが、そういう選択とMリーグのルール、一発・赤、トップが50ポイントというところもあったりして、Mリーグに寄せている部分が大きかったり、多かったりするので、自分のベースに寄せたいな、と。「寄せた方が結果が出るのではないか」と言われるし。自分でも、そう思うので。

 でも、「トップは偉いしなぁ」と思うと、細かい選択が多いので、間違えたくない、間違えちゃいけないという気持ちが…。難しいですけど、選択を間違えないようにしたいですね。

―シンプルに言うと「もっとバンバン行っちゃえよ」と。

 瑠美 イーシャンテンとかでも結構、ラフに行くタイプ。普段は結構、イケイケなんですよ。ラスが嫌なタイプではないですね。トップとラスが同じ回数くらいでいいと思っています。本当はトップの方がいいですけど、トップを取れない時でも戦ってラスの方がいいと思うタイプなので。

 その戦いが、他者ではなくて自分との思考という場面で、他の人とは少し違うかもしれませんが、自分が培ってきたものを発揮したいというタイプ。ベストを尽くした結果、2位であろうと3位であろうと4位であろうと受け入れるタイプだから、ベストを尽くせたかどうかが大事です。

―EX風林火山の控室では、いろいろな応援パターンがある。盛り上がりやチームの士気に繋がるのか。

 瑠美 どうでしょうね。基本的には監督の藤沢さんが持ってきます。監督としては、自分は試合に出られないから、それ以外の部分でメンバーのメンタルケアをしたいということで、ダメな時でも良くなるようにと思って、いろいろとやってくれています。

 正直、分からないじゃないですか。神頼みをしたところで結果がイコールになるわけでもないし。結果が良くなるわけでもないのは分かっているけど、部屋の空気が悪いよりかは、いい方がいいじゃないですか。という意味で、積極的に乗っているタイプなんですが…(笑)。乗らないよりかはいいと思うんですけどね。勝又さんは部屋の空気が良かろうと悪かろうと気にしないタイプだと思いますけど、繊細な人が2人いるので、私以外で(笑)。

 自分ができるだけ能天気な、バカなふりをできるように頑張ってはいますが、なかなか言葉が出ない時もあるので。自分なりに空気を軽くしようとした結果、重くなったこともあるので、難しいですね。

 自然に振る舞っているつもりではありますが、バランスメーカーというか、そういう感じにはなっているので、頑張ろうかな、とは思っています。

-マッサージもあった。

 瑠美 マッサージは助かりますね。できれば増やしてほしいです。

-今年の目標を。

 瑠美 MVPか、36位ですね。どちらかの方がいいです。18位とかはちょっと…。他に上位の人がいれば、自分が18位でもいいですが…。本当は18位というタイプではないんですよ。1・2・3位か、もう30位か。でも、そんなにトップも取れないしラスも取れないゲームではありますが、どちらかと言えば上か下かのタイプだと思うので。一応、体裁的には今年もMVPと言いますけど、MVP狙いをして、MVP争いに絡める順位にはいたいですね。

―亜樹選手が「瑠美さんには自由に打ってほしい」と言っていた。逆に、瑠美選手の方から「亜樹さんにはこういう風にしてほしい」「こういう風に支えたい」という意識があれば教えてほしい。

 瑠美 もう40年くらい支えている側なので。冗談ですけど(笑)。彼女も結果はほしいですけど、局面での選択が合っているのかを気にするタイプですね。なるべく、その時その時にベストだと思った選択ができるように声掛けをできたらいいな、と思います。

 実際、それ以上のことはできませんし。なるべく良いメンタルで送り出しができるように。雰囲気作りもそうですし、声掛けもそうですし。できることはその都度やっていこうかな、とは思います。それは他のメンバーにも思うことです。

―Mリーグは、対局中の選手の表情も面白さではある。瑠美選手は比較的、感情を出すタイプ。

 瑠美 私以外でもそうですけどね。ソノケン(園田賢)とか、みんなそうじゃないですか。あまり表情が変わらないとか、トーンが変わらないとか、打牌まで一定の速度という人はなかなかいない。私は表情が動いてしまうんです。

―隠す気がないのでは。

 瑠美 集中すると出てしまうので。隠そうと考えると、やはり麻雀が疎かになるので、あまり気にしないようにはしています。でも、なるべく、顔は動かさないようにしようとは思っていますが、忘れちゃうんです、東3局くらいで(笑)。東2局くらいまではたぶん、あまり顔は動いていませんが、集中しちゃうと忘れちゃう。

―チャーミングな表情を見せるとコメント欄が沸く。ファンの楽しみでもある。

 瑠美 局面的に難しい所で顔が動くので、私が困っている姿を見て喜んでいるんだと思います。連荘している時、トップ目の時はあまり顔が動いていないと思うので、なるべくトップ目で迎えられるようにしたいですね。東場で満貫、跳満をアガっていれば、あまり顔が動かないで局を消化できるので、そういう展開があればいいですけど、難しいですよね。

―試合中、眼鏡をかけていた。

 瑠美 視力が落ちたんですよ。以前レーシックを受けましたが、3年くらい前から元の状態に戻ってきてしまって。ただ、眼鏡をしたんですが、真っ暗の中で卓上だけ明るくなるのは目が痛くなることもあるので、眼鏡を付けたり付けなかったりしています。

◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
ABEMA/麻雀チャンネルより)

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