何度も被弾してきた左ミドルに合わせた狙い通りのカウンターの左フック。相手は背後に吹っ飛びながら一回転…豪快すぎるダウンシーンに「吹っ飛びすぎだろ」「まじか！」とファンからもどよめきの声があがった。
9月8日、横浜BUNTAIで開催された「RISE WORLD SERIES 2024 YOKOHAMA」。梅井泰成（Mouton）と國枝悠太（Never mind/9+nine plus lab）の対戦は、3ラウンド判定で國枝が勝利した。梅井が距離を制して試合を有利に進めるなか、試合を逆転したのは國枝の“ひと振り”だった。
元RISEフェザー級王者の梅井と、K-1グループKrushを主戦場に戦ってきたハードパンチャー・國枝のRISE初参戦の注目カード。サウスポーとオーソドックス、互いに距離を取りながらローを蹴り合う探り合いの序盤。クリンチの離れ際に梅井が左ハイ、三日月、ロー、再びハイ蹴りを散らす。対する國枝も剛腕フック、一気に前にでて左右のストレートを見せるが、梅井が蹴りの距離を制して1ラウンドを終える。
2ラウンド、梅井の蹴りの間合いを見極めながら國枝がパンチを狙うが空を切る。梅井は遠距離からローをかすめながら試合を支配するが、一気に出たタイミングで國枝の左の強力なカウンターフックを被弾。
梅井は”ボコッ”と拳が当たる音とともに後ろに転倒し足を広げながら一回転「ぶっ飛ばされた」という言葉が相応しい豪快なダウンシーンだ。ファンもたった一撃で局面を変えるひと振りに「おおお」「まじか」「すごい吹っ飛んだな」「吹っ飛びすぎだろ」とその破壊力に騒然。
ABEMAのゲスト解説・一馬は「（國枝は）ずっと狙っていたんでしょうけど一発目でドンピシャで当たった」と思惑通りのひと振りについて解説。この言葉どおりスローリプレーでは、序盤から被弾してきた梅井の左ミドルへ完璧に合わせた國枝のフック、頭がのけぞるが勢い余って背後に倒れながらの一回転は梅井のダメージを軽減するとっさの判断のようにも見える。
最終3ラウンド、ワンダウンを取り戻そうと前に出る梅井。ミドルを効かせボディへの蹴りで相手を削り続けるが、國枝はポイントアウトを狙って足を使い反撃を許さず、試合は判定3-0で國枝の勝利。梅井が攻撃面では圧倒したものの全ジャッジが”29対28”で國枝を支持。剛腕一発が試合の明暗を分けた。
元王者を倒した國枝は感慨深げな晴れやかな表情で勝利のマイク開口一番「K-1グループから来た國枝です」と挨拶すると「RISE最上位（元王者）をグローブで倒したので次はオープンフィンガーで試合を組んでください」とRISE名物のOFG戦への意欲、そして大胆にも「RISE最高！」と新天地で雄叫びをあげた。
