「ドラゴンボール」の世界ではその昔、ピッコロ大魔王が世界を恐怖のどん底に叩き落した。そのとき世界を救ったのが、亀仙人の師匠である武泰斗(むたいと)だった。武泰斗がピッコロ大魔王封印のために用いたのはなんと“電子ジャー”。まさかの用途に当時のファンはあっけにとられたが、今見ると時代を感じさせる電子ジャーがとても味わい深い。
【映像】昭和世代にはぶっ刺さる!懐かしの“電子ジャー”(12分43秒ごろ~)
1986年から1989年に放送されたTVアニメ「ドラゴンボール」は、「週刊少年ジャンプ」(集英社)で1984年から1995年まで約11年間連載された鳥山明の同名漫画が原作。シリーズ累計発行部数が全世界で2億6000万部を超える大ヒット漫画で、以降も「Z」「GT」「改」「超」など数々のアニメシリーズが制作されたほか、20作を超える劇場版も公開。数多くのゲームシリーズにもなっている。40周年を迎えた2024年、故・鳥山明氏が原作・ストーリー・キャラクターデザインを手掛けた完全新作アニメシリーズ「ドラゴンボールDAIMA」が10月より放送される。
クリリン(CV:田中真弓)が殺され、孫悟空(CV:野沢雅子)の生死がわからないなかで、亀仙人(CV:宮内幸平)たちは神龍に大魔王を滅ぼしてもらうべくドラゴンボール探しを始めた。亀仙人たちが5個のドラゴンボールを集めたところで、とうとう2個のドラゴンボールを持つピッコロ大魔王(CV:青野武)と対峙した。
ピッコロ大魔王は余裕の表情で亀仙人と向き合っていたが、自身を封印した武泰斗の名が出た瞬間に表情が一変した。目を見開いてとめどなく流れる汗、恐怖におののく表情はとても大魔王とは思えないほどだった。
さらに亀仙人が「これを見たら思い出すじゃろ」とホイポイカプセルから電子ジャーを出した瞬間、ピッコロ大魔王は「でっ電子ジャー!!!」と絶叫。ピッコロ大魔王にとって見るのも耐え難いほどのトラウマだったに違いない。
回想シーンで武泰斗がピッコロ大魔王を大技「魔封波」で封印したときに使われていたのが、可愛い猫(?)のような柄がプリントされていた電子ジャーだったという点にも注目したい。また、“電子ジャー”という呼び方に懐かしさを感じるという昭和世代も少なくないだろう。昔の炊飯器には保温機能がついておらず、保温もできる炊飯器をただの炊飯器と区別して電子ジャーや炊飯ジャーと呼んでいた。円筒形の電子ジャーを使ったことがある人は、間違いなく昭和世代です!
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