「ドラゴンボール」ピッコロ大魔王編では孫悟空の仲間たちが次々と命を落とした。当時の視聴者たちはここまで悲惨な展開になるなんて思ってもみなかったことだろう。さらにピッコロ大魔王は神龍を呼び出し、“永遠の若さ”を手に入れたあと、誰も想像できなかった驚きの行動にでる。多くのファンが絶望すら覚えたはずだ。
1986年から1989年に放送されたTVアニメ「ドラゴンボール」は、「週刊少年ジャンプ」（集英社）で1984年から1995年まで約11年間連載された鳥山明の同名漫画が原作。シリーズ累計発行部数が全世界で2億6000万部を超える大ヒット漫画で、以降も「Z」「GT」「改」「超」など数々のアニメシリーズが制作されたほか、20作を超える劇場版も公開。数多くのゲームシリーズにもなっている。40周年を迎えた2024年、故・鳥山明氏が原作・ストーリー・キャラクターデザインを手掛けた完全新作アニメシリーズ「ドラゴンボールDAIMA」が10月より放送される。
クリリン（CV：田中真弓）の仇であるタンバリン（CV：中尾隆聖）を軽々と撃破した悟空（CV：野沢雅子）だったが、手下を殺され怒りを露わにするピッコロ大魔王（CV：青野武）にあっという間に倒されてしまった。一時は心臓が止まってしまう。
そしてついにピッコロ大魔王と亀仙人（CV：宮内幸平）が対峙すると、亀仙人は魔封波での封印に失敗し、力尽きてしまった。さらに、ピッコロ大魔王が神龍を呼び出し、望みを伝える直前の隙をつくように餃子（CV：江森浩子）が横から“ピッコロ大魔王をこの世から消してほしい”と願おうとしたがこれも失敗。あえなく殺されてしまった。
ピッコロ大魔王は満を持して、復活してからの願いだった「もっと力（パワー）にあふれていたあの頃に」と若さを望むと、ついにそれを手に入れた。そして願いを叶えた神龍が「さらばだ」と別れを告げたとき、信じられないことが起こる。若返りさらなる力を得たピッコロ大魔王は「残念ながらそうはいかんな……」と神龍にさえも牙をむいたのだ。
ピッコロは口から光線を放ち神龍を攻撃。すると神龍は断末魔のような叫び声を上げながら爆発し、無残にも木っ端みじんに吹き飛ぶと消滅してしまった。ピッコロの清々しいほどの鬼畜っぷりに、当時の視聴者もさぞドン引きしたことだろう。
“もしかして、ドラゴンボールってバッドエンド…？”と絶望したファンも多かったかもしれない。ドラゴンボールを創った神の存在が明かされる前だったため、「ドラゴンボール」における神龍の死はとてつもない衝撃だった。
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