まさに激レアシーンだった。日本サッカー協会の公式YouTubeチャンネル『JFATV』は9月11日、「Team Cam vol.03|過酷な移動からアウェイの地へ、バーレーン代表戦の舞台裏」と題した最新動画をアップ。MF田中碧の“声掛け”が話題となっている。
9月5日にホームで中国代表を7-0で下した日本代表は、10日にアウェーでバーレーン代表と対戦。ハーフタイムを終えて選手たちがロッカールームを出る際、入口で待ち構えていたのがこの日はベンチスタートだった田中だ。
田中は気合い十分の表情で、選手一人ひとりにエール。FW上田綺世には「いいぞ綺世!いいぞ!」、FW伊東純也とFW三笘薫には「(サイドに)張っとけ!張っとけ!」、DF板倉滉には「滉は持ち運びゆっくり!」、南野拓実には「タキ、ボール触って!」などとそれぞれに声を掛け、ハイタッチで送り出したのだ。
試合に出場できず、悔しい思いを抱かないプロサッカー選手など存在しない。それでも田中はその気持ちを押し殺し、チームメイトたちに具体的なアドバイスを送りながらサポート。2試合連続でベンチ外ながら、試合前の円陣で誰よりも大声を張り上げてチームを盛り上げていたDF長友佑都と同じ、“チームファースト”の精神だ。
このレアシーンには視聴者も反応。コメント欄には「田中碧の声掛けめっちゃ良いな」「田中碧の声がけビックリ️!こんなに熱い選手だったとは!」「碧くんって絶対いい男なんですよ」「田中碧の一人一人への声がけが素晴らしい」「長友や碧といった出てない選手も相当偉いと思う」「碧いい男っすなぁ」などの反響が出ている。
田中の声掛けの効果もあったか、日本代表はバーレーン代表を5-0で撃破。最後まで出番なしだった田中は、試合後のロッカルームでは誕生日ケーキでお祝いされた。その際には「ナイッシュー!」と仲間にいじられると、「(試合に)出てねえよ!(笑)」とツッコミを入れて笑わせる一幕もあった。今の日本代表の強さの源にあるのは、こうした選手間の仲の良さ、そしてチームファーストの精神にあると言えるだろう。