【明治安田J1リーグ】鹿島アントラーズ2-2サンフレッチェ広島(日本時間9月14日/県立カシマサッカースタジアム)
急所を襲う痛みに耐えながらも、最後まで冷静に職務を遂行した。鹿島アントラーズvsサンフレッチェ広島の一戦、笛を吹く主審の股間にボールが直撃するアクシデントが起こった。しかし同氏は苦悶の表情を浮かべながらも、マイボールを要求する両チームの選手と冷静にコミュニケーションを取る勇敢な振る舞いを見せていた……。
広島が2-1と1点をリードして迎えた80分のことだった。ピッチ中央で激しいボールの奪い合いが行われる中、広島のMF塩谷司が前線に蹴り出そうとしたところに鹿島のMF樋口雄太がチャージ。すると、塩谷の蹴ったボールが樋口の足に当たり、その跳ね返りが主審の股間を直撃してしまったのだ。
至近距離だったため、ものすごい威力のボールが泣き所を襲った。予期せぬ事態でもあったため、物理的なダメージに“驚き”が加えられたことで、主審が感じた痛みはより大きなものだっただろう。ファンも「これは痛い…」「よう耐えれるな」「悶絶してもおかしくない」と思わず同情する一幕だった。
主審は、ボールが審判にヒットした際にそのポイントからプレーを再開するという適切なジャッジを下したが、痛みの影響で直後のクイックリスタートには対処できなかった。試合を中断する笛を吹くと、腰を気にするように少し前傾姿勢になりながら自身の状態を整え、選手交代を的確にさばいて試合をしっかりと再開させた。
試合は82分に鹿島のFW徳田誉がクラブ最年少得点記録を塗り替える17歳209日で同点ゴールを決めて、2‐2でタイムアップ。広島は勝点3を逃し、他会場の結果を受けて首位の座を町田に明け渡している。
(ABEMA de DAZN/明治安田J1リーグ)