<大相撲九月場所>◇九日目◇16日◇東京・両国国技館
かつて“天才相撲少年”として話題を呼んだ現役最小兵の16歳新人力士が、倍近く体重の重い相手を多彩な技で翻弄。鮮やかな勝利を挙げ「体重は関係ない」「ワクワクする力士」とファンが興奮に包まれた。
見事勝利した力士は序二段七十六枚目・琴元村(佐渡ヶ嶽)。平成20年(2008年)生まれ16歳の琴元村は、小学4年生のときに「第9回白鵬杯2019」で体重が倍以上重い相手に驚異的な体幹で逆転勝利し、その映像がSNSを中心に拡散され“天才相撲少年”として話題になった注目株だ。
琴元村は中学卒業後に各界入りを果たし、身長160センチ・体重68キロと現役力士のなかでもっとも小さな体格ながら、抜群のセンスで早くも活躍。序ノ口デビュー場所となった先場所では見事勝ち越しを決め、序二段に昇進した今場所でも、中日の取組で100キロ近く重い相手に鮮やかな肩透かしを決めるなど、観客を沸かせる相撲でこれまで2勝を挙げてきた。
5番相撲の九日目の取組では、序二段七十九枚目・澁谷(二所ノ関)と対決。19歳の澁谷は身長184.1センチ・体重124.3と大きな体の持ち主で、琴元村とは身長差24.1センチ、体重差56.3キロと体格差のある一番となった。
立ち合い、すっと潜り込んで相手を撹乱した琴元村。意表をついてもろ差しで押すと、すかさず引いて肩透かしに出た。だが無理矢理決めずに土俵際で回り込んだ琴元村は、突っ張ってくる相手の攻めに耐え、素早く腰を落として一瞬の隙を突いて澁谷の左足を取ると、そのまま前に出て鮮やかに勝利した。衝撃的な決着に客席からは「おー!」と悲鳴のような歓声も飛んできた。琴元村は土俵下で倒れた澁谷が立ち上がるのを手伝う気遣いも見せていた。華麗な“足取り”で勝利した琴元村は白星先行となる3勝目を挙げ、勝ち越しまで残り星ひとつと迫った。敗れた澁谷は3敗目を喫した。
果敢な攻めと華麗なテクニック、そして抜群の身体能力で体格差を制した琴元村。“天才相撲少年”らしさのうかがえる一番に、ファンからは「やるやん」「動けるねぇ」「すげーわ」「体重は関係ない」「うまいなあ!」と称賛の声や「ワクワクする力士」と将来に期待するコメントが寄せられたほか、相手力士に見せた気遣いに「優しい」と注目する声も相次いだ。(ABEMA/大相撲チャンネル)
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