感動の再会、のはずが……。ピッコロ大魔王との死闘から3年後、第23回天下一武道会前日に仲間たちは孫悟空(CV:野沢雅子)と再会を果たした。しかし、急成長した悟空に初めは誰一人として気づく者はいなかったのだった。あまりの変貌ぶりに当時の視聴者も開いた口がふさがらなかったものだ。
【映像】すっかり大人になって現れた孫悟空(6分47秒ごろ~)
1986年から1989年に放送されたTVアニメ「ドラゴンボール」は、「週刊少年ジャンプ」(集英社)で1984年から1995年まで約11年間連載された鳥山明の同名漫画が原作。シリーズ累計発行部数が全世界で2億6000万部を超える大ヒット漫画で、以降も「Z」「GT」「改」「超」など数々のアニメシリーズが制作されたほか、20作を超える劇場版も公開。数多くのゲームシリーズにもなっている。40周年を迎えた2024年、故・鳥山明氏が原作・ストーリー・キャラクターデザインを手掛けた完全新作アニメシリーズ「ドラゴンボールDAIMA」が10月より放送される。
悟空はピッコロ大魔王一味に殺されてしまった亀仙人(CV:宮内幸平)やクリリン(CV:田中真弓)、餃子(CV:江森浩子)らを生き返らせるため、ピッコロ大魔王に殺された神龍を復活させてもらおうと神様に会いに天界に向かった。神様は次の天下一武道会までの3年間を天界で修行することを条件に神龍をよみがえらせ、悟空の願いは叶えられた。
それから3年後。第23回天下一武道会の前日、雨が降りしきるなか亀仙人たちは出場受付に来るであろう弟子たちの到着を待っていた。最初に武道会場にやってきたのは悟空だったが、悟空が「おっす!」と声をかけてもその場にいた皆“ぽか~ん”状態で誰だかわかっていない様子。亀仙人もブルマ(CV:鶴ひろみ)に「おぬしの知り合いか?」と尋ね、ブルマも「ウーロン、知ってる?」と聞く始末だった。
「じっちゃん、生き返ってよかったな!」という言葉で亀仙人はまさか悟空…なのか?と勘づき始めたが、それでも確信がもてない。さらに悟空が「クリリンやヤムチャや天津飯たちはどこだ?」と名前を出したところでようやく皆が悟空だと認識し、目を丸くした。
亀仙人たちが一目で気づかなかったのも仕方がない。三頭身の少年だった悟空が、すらっとした長身の青年になっていたのだ。悟空は「ブルマとじっちゃん、縮まったんじゃねーのか?」と頓珍漢なことを言っていたが、ブルマに「あんたがでかくなったのよ……」とツッコミを入れられると「そういや……背のびたかもしんねえな…」と自分の成長ぶりはまったく自覚がない口ぶりだった。
ちなみになぜ悟空が急激に成長したのかは、映画「ドラゴンボール超 スーパーヒーロー」で孫悟飯がピッコロに明かすシーンがある。気になるファンはチェックしてみると“そうだったのか!”と納得するはずだ。
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