自民党総裁選における候補者たちの政策について、元議員らと政治ジャーナリストが分析した。
政治ジャーナリストの青山和弘氏は、所見発表演説会で「聖域なき規制改革」と語った小泉進次郎氏について「日本はいま変わらないといけないときだって、改革しなきゃいけないときと思っている人にとってみれば賛同する人も多いと思う」と解説。
石破茂氏が災害への備えを強化するため「防災省」を創設すると構想を語ったことについては「いま地震だけじゃなくて雨も台風もすごくなっているじゃないですか。そういう政策も目立つ」とコメント。財政出動の重要性を全面に押し出している高市早苗氏については「とにかく国債をどんどん発行してもいいから、景気刺激を続けるんだと。特に企業の人や商店街とかでも人気あるのはそういう、とにかく『お金を使ってもいいから』という高市氏の政策は一定の人気があると思う」と分析した。
「世界をリードする国へ。」をスローガンに掲げている小林鷹之氏については「正直言うと安定感ですね。この人は変なノリのことはしない」と評価。女性や子ども、犯罪被害者に手を差し伸べる意思を示している上川陽子氏については「弱者救済」とまとめた。
河野太郎氏は改革マインドのすごさがあるとして「デジタル化を進めながら、確定申告も『これからはボタン一発でみんなができるんだ』ということを言っている」と、年末調整を廃止し、全ての納税者に確定申告を義務付けることを公約に掲げている点に注目。候補者全体として「それぞれ特徴がはっきり出てきている」と分析した。
国際政治学者の舛添要一氏は「小林氏が日本の立ち位置をはっきりさせることを討論会などで一番きちんと言っている。マイナンバーカードとかの話もあるが、いまから世界のなかで日本をどうするかを、みんなに出して欲しいときに、きちんと発言していた。そこを評価したい」と、小林氏に注目した。
元衆議院議員の宮崎謙介氏も小林氏について「『エネルギーの輸出国になる』という話をされていた。けっこう夢のある話だが、突飛な話でもないらしい。専門家に聞くと、ここから10年〜30年ぐらいのあいだに実現できなくはない。簡単に言うと、太陽を地上に作るといったものなのだと話をされていて、ビジョンがかなり具体的だった」とコメントし、小林氏はできないことは言わない人物だとして「なおさら現実味がある」と期待を寄せた。
石破氏の防災省構想については「これはいろいろな人に聞いてみても反対はしないが、『いらなくはないな』という…。本来は喜ぶような立場の人でさえ、そう言っていたりする」と関係者の声を紹介して「そこに対して小林氏が切り込んでいっているのも面白い」と語った。
元衆議院議員の宮沢博行氏は「国民のみなさんの感覚から遊離している感じ」と憂慮すると「給料、暮らしの豊かさ、可処分所得。それについて踏み込んでいる人がほとんどいない。それと人口対策について大きく言っている人がいない」と指摘。「『自民党はやっぱりダメか』という雰囲気になりかねないと思うので、今後の討論会のなかでその政策が出てくるかどうかは、しっかり見ておいたほうがいい」とコメントした。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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