原作にはない「ドラゴンボール」の孫悟空とチチの結婚式シーンが、アニメ版では見ることができる。どちらかといえば中華風な世界観が強いドラゴンボールだが、悟空とチチの結婚式は意外にもチャイナドレスではなくウェディングドレスだった。
【映像】チチの貴重なウェディングドレス姿(21分35秒ごろ~)
1986年から1989年に放送されたTVアニメ「ドラゴンボール」は、「週刊少年ジャンプ」(集英社)で1984年から1995年まで約11年間連載された鳥山明の同名漫画が原作。シリーズ累計発行部数が全世界で2億6000万部を超える大ヒット漫画で、以降も「Z」「GT」「改」「超」など数々のアニメシリーズが制作されたほか、20作を超える劇場版も公開。数多くのゲームシリーズにもなっている。40周年を迎えた2024年、故・鳥山明氏が原作・ストーリー・キャラクターデザインを手掛けた完全新作アニメシリーズ「ドラゴンボールDAIMA」が10月より放送される。
第23回天下一武道会の試合終了直後に結婚が決まった悟空(CV:野沢雅子)とチチ(CV:荘真由美)。アニメ版では、原作では描かれなかった2人が結婚式を挙げるまでの前途多難な物語が5話に渡って展開された。
結婚式でチチは母の形見の品だというウェディングドレスを着る予定だったが、なんと牛魔王の城は突然炎に包まれてしまう。牛魔王の城が炎に包まれたのはこれで2度目。1度目のときは亀仙人(CV:宮内幸平)がかめはめ波で炎を城ごと吹き飛ばしたが、今回の炎はただの炎ではなく、悟空のかめはめ波でもかき消すことはできなかった。しかも燃え盛る炎の中に、ウェディングドレスと牛魔王は残されたまま。
どうにか炎を消すために占いババ(CV:滝口順平)を連れまわしたり、芭蕉扇を求めて駆け回ったり、この世とあの世の行き来を管理する五行山の頂上の管理者に会いに行ったりと、新婚夫婦はじめての共同作業とは思えないほどの大冒険が繰り広げられた。天下一武道会でのピッコロ(CV:古川登志夫)との死闘とはまた違ったハラハラ感に、思わず手に汗握ってしまうアニオリ回だったといえよう。
ようやく叶った結婚式で、大自然が広がる山で真っ白のウェディングドレスに身を包んだ美しいチチと、山吹色の道着以外がなんとも見慣れない真っ白なタキシード姿の悟空は必見だ。「オラ、絶対幸せになるだ!」と誓ったチチはとても可愛らしかった。
……が、5年後の話からスタートする「ドラゴンボールZ」では、チチは熱心でちょっとこわい教育ママになっていた。一体何が彼女を豹変させたのだろうか……。
(C)バードスタジオ/集英社・東映アニメーション