K-1でもはや敵ナシの王者が、名だたるタイトルを保持してきたタイ人ファイターを完全破壊。ロー、カーフ、ミドルなど蹴り全ての威力で圧倒し、最後は左カーフ2発で戦闘不能に…。衝撃のKO劇に「壊しちゃった」とファン騒然。K-1レジェンドの魔裟斗も「強いわ…」と思わず呟き、驚嘆しきりだった。
9月29日、国立代々木競技場 第二体育館で開催された「K-1 WORLD MAX 2024」。与座 優貴（team VASILEUS）とペッダム・ペッティンディーアカデミー（タイ）の対戦は、3ラウンド与座がルンピニー＆ONE王者のペッダムを完全破壊し会場も騒然となった。
世界を見据えて「より強い相手を」とアピールし続けてきたK-1 WORLD GPライト級王者の与座が、ルンピニーやONEキックボクシング・フライ級など名だたるタイトルを獲得してきたペッダムを迎えての注目のカード。
互いにミドル、ローと蹴り合う静かだが力強い攻防が目立つ序盤。奥足蹴り通称”与座キック”や三日月蹴りを受けロープを背にするペッダムだが、ムエタイの強豪らしくガード上から放つミドルは強力だ。
2ラウンド、削り合い合いがさらに過激に。1ラウンド同様強いロー、ミドルで一歩も譲らない両者。ペッダムはボディへのパンチで削るが与座はポーカーフェイス。ABEMAゲスト解説の魔裟斗は「ボディは打たれても効かないって自信がある打たれ方」とコメント。その言葉どおりペッダムの猛攻に顔色変えず受けてカウンター攻撃。与座の執拗な左カーフにムエタイの強豪がズルズルと下がり始め、終了間際に左カーフで足元から崩れまさかのダウン。ファンからも「強すぎる」「蹴りが走ってる」といった声が上がるなか、ペッダムはダメージをかばうように動きも弱々しい。
3ラウンド、手負いのペッダムが強力な左ヒザを連発して反撃に出るが、ボディをモロに受けた与座はここでも平常運転。相手の猛攻に与座もリアクションしパンチの連打からスピンキック、カーフと多彩な攻め。さらに一瞬、後ろを向いた相手に左ハイを振り抜き、この試合2度目のダウン。ペッダムもボディへ確実に拳を叩き込むが全く効く素振りを見せない与座はボディ返しから左脇腹へミドル、最後はカーフ2発を蹴り抜きフルボッコ。ダウンした瞬間にレフェリーはペッダムのダメージを確認して即試合を止めたが、そんなペッダムをドクターらが取り囲んだ。
試合前に「シンプルに壊す」と宣言していた与座の有言実行のタイ人相手の完勝。ファンからは「化け物だ」「ペッダム相手にこれはヤバイ」「心折るような勝ち方」と騒然。魔裟斗も「K-1で負け無しですよね、強いわ…」とひと言。その後も「（拳に）バンテージ巻かないで戦ってる。普通は拳を痛めますよ。大丈夫なのか？ だって拳（にバンテージ）巻いてない人なんていないですよ（笑）」と与座の規格外の鍛錬と耐久性に舌を巻いていた。
