将棋の藤井聡太竜王(名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖、22)に佐々木勇気八段(30)が挑戦する第37期竜王戦七番勝負は10月6日、東京都渋谷区の「セルリアンタワー能楽堂」で第1局2日目の対局行われている。難解な一局は、先手の藤井竜王が主導権を握っていると見られており、今後の終盤戦に向けてさらに注目度が高まっている。
藤井竜王と佐々木八段がタイトル戦で初激突した注目のシリーズ開幕戦。本局は角換わりの出だしからじりじりとした神経戦へ展開した。超難解な進行となった中盤戦では、佐々木八段が1時間超えの長考を重ねるなど、持ち時間をたっぷりと投入。果敢な攻めを見せているものの、どの筋も佐々木八段にとってリスクをはらんでいるとあり、簡単には手が出せない様子だ。
一方、藤井竜王は無理のない自然な手を重ねる中で主導権を掌握。ABEMAの中継で解説を務めた石田直裕六段(35)は「攻めの勢いは先手にある。教科書に載っていそうなシンプルでわかりやすい攻めで、理想的」とコメントしていた。
佐々木八段はバランスを保つのが難しい中、どこから反撃していくかにも注目が集まるが、持ち時間が30分を切っている。石田六段は、「まだ中盤戦なので焦っていると思う。これから終盤戦に入って寄せ合い、ということを考えると明らかに時間が足りないような気がする」と印象を語っていた。
今後突入する白熱の終盤戦で、どのようなクライマックスを迎えるのか。持ち時間は各8時間。
【午後4時時点での残り持ち時間】
藤井聡太竜王 2時間30分(消費5時間30分)
佐々木勇気八段 24分(消費7時間36分)
(ABEMA/将棋チャンネルより)