「父が倒れるまで飼っていた犬は、里親が見つかって幸せに暮らしている」。こう語るAさん(44)の実家は、今年3月に父親が入院して以来、空き家状態になっている。祖父が建てた築50年の8DKの実家で、Aさんも結婚するまで生活。多い時は3世代7人で暮らしていた。
父親は退院後、施設に入ることになったため、Aさんは弟と話し合って「実家じまい」を決めた。「弟と私とで家を処分せないかんね、と話していて」。その理由は、実家の土地は借地で、2年ほど前から地主にも「土地を返して欲しい」と言われているため。家屋を解体し、更地にして返却する必要がある。