「男性が試着した下着は買いたくない」「盗撮とか変な目的で試着室に来る人がいそう」
 ネットで物議を醸しているのは、下着メーカーのワコールが8月に公表した新たな接客指針を示した従業員向けハンドブックだ。
 多様性を尊重し、障害の有無や性のあり方にかかわらず、安心して買い物ができるように配慮するための手引きのはずが、接客方法をめぐって消費者から不安の声が上がっているのだ。
 波紋を呼んでいるのは、ハンドブックに記されている「性別にかかわらず、お客さまのご要望をお聞きしながら、商品選びのご相談に対応する」という部分だ。これは身も心も男性だが表現として女性の格好をしたいという、いわゆる「クロスドレッサー」と呼ばれる人も含まれる。