【明治安田J1リーグ】鹿島アントラーズ0-0アビスパ福岡(10月19日/県立カシマサッカースタジアム)
相手サポーターに激昂したブラジル人FWが試合後、ひとりでゴール裏に赴き謝罪する姿があった。
アビスパ福岡のウェリントンが自陣ゴール前で相手と接触した際、鹿島アントラーズのサポーターからの野次に反応して暴言を吐いてしまう。試合中に熱くなりすぎたことを反省したのか、ウェリントンは試合終了後に相手ゴール裏へ一人で赴くと、日本語で「ごめんなさい」と謝罪、それに対して鹿島サポーターも拍手で応じる一幕があった。
試合は、立ち上がりから両チームが激しくぶつかり合う中、特にFWウェリントンと鹿島のCB関川郁万は互いに何度も接触するなど、バチバチの激闘を繰り広げていた。問題のシーンは17分、その2人がゴール前で “正面衝突”したことがきっかけとなった。
鹿島がFKをゴール前に送り込むと、関川の頭とウェリントンの鼻が激しく接触。2人はその場に倒れ込んで悶絶し、特にウェリントンは鼻付近から出血する事態となった。その直後、鹿島サポーターからの野次に反応するようにウェリントンは立ち上がり、激しく苛立ちながらゴール裏に向かって罵声を浴びせてしまう。その声でさらに加熱したサポーターが煽る構図となるなど、両チーム選手が集まり騒然とした雰囲気となっていた。
そんな一幕があった試合後のことだ。ウェリントンは一人で相手サポーターが陣取るゴール裏へ向かうと、日本語で「ごめんなさい」と言いながら手を合わせ、深くお辞儀をして、試合中にヒートアップした自身の行為を詫びる姿を示した。これに対して鹿島サポーターも拍手で応じ、両者は“ノーサイド”といった面持ちで和解したようだった。
この一連のやり取りは試合直後にSNSでも拡散され、ファンは「ウェリントン 、ナイスガイだ…」「律儀なウェリントン」「ウェリントン選手素敵」「オンザピッチとオフザピッチしっかりできてる」「なんかいい気持ち」「優しい世界だ」「ウェリントン本当にいい人」「ウェリントンめっっっっっっちゃ偉い!」とウェリントンの行為を称賛した。
それと同時に、「お互いに素晴らしいシーンだ」「試合中は熱くなることはあるけど、試合後のこの光景は素晴らしい」「これがJリーグや!」「ちゃんと拍手で迎えてくれた鹿島サポも素晴らしい」「鹿島サポもよくブーイングせずに拍手した」と、ホームチームのサポーターが示した対応にも賛辞の声が集まっていた。
(ABEMA de DAZN/明治安田J1リーグ)