「この作品は、今後も監督をやっていく中で“残りの監督人生”の出発点になる」そう語るのは、映画『孤狼の血』シリーズ、ドラマ『極悪女王』など、話題作を生み出し続ける白石和彌監督。自信をのぞかす新作『十一人の賊軍』(11月1日より公開)は、幕末を舞台にした集団抗争劇。『凶悪』から11年ぶりに再タッグを組んだ山田孝之と、白石組初参戦となる仲野太賀がW主演を務める。
 旧幕府軍と新政府軍(官軍)で争われた「戊辰戦争」のさなか、新発田藩で起こった旧幕府軍・奥羽越列藩同盟への裏切り事件をベースに、藩に捕らえられていた罪人たちが決死隊として砦を守る様を描いた同作。名もなき罪人たちの戦いを白石監督はどのように描いたのか。本作にかける思い、山田孝之への信頼、そして“ごった煮”と表現するキャスト陣の魅力を語ってもらった。