将棋の藤井聡太竜王(名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖、22)に佐々木勇気八段(30)が挑戦する第37期竜王戦七番勝負は10月25日、京都市の「総本山仁和寺」で第3局1日目の対局を行い、佐々木八段が56手目を封じて指し掛けとした。あす26日午前9時頃に封じ手を開封し、対局が再開される。
防衛4連覇を目指す藤井竜王に、初のタイトル奪取を狙う佐々木八段が挑戦する注目のシリーズ。ともに1勝1敗で迎えた勝負所の第3局は、世界遺産・仁和寺を舞台に争われている。
藤井竜王の先手で始まった本局は、佐々木八段が意表のダイレクト向かい飛車を採用。後手番ブレイクを目指し、とっておきの作戦を披露した。しかし、百戦錬磨の藤井竜王は動じない。佐々木八段の角成を誘うように飛車を回る強気の姿勢を見せるなど、持ち時間をしっかりと投じる中で挑戦者の思惑を探っていた。
午後6時、立会人の福崎文吾九段(64)が封じ手の定刻となったことを告げると、手番の佐々木八段は悩まし気に考慮を続行。約10分後に「封じます」と発声し指し掛けとした。封じ手の考慮時間は1時間11分。
ABEMAで解説を務める伊藤真吾六段(42)は「玉の近くで戦いが起こっているのでお互いに本当に怖い。一手間違えたら致命傷。先手にすれば相手の馬が侵入してきているし、後手からすれば自分の玉の近くの端を攻められている。かなり怖い」とコメント。ABEMAの「SHOGI AI」も互角の数字を示しており、激戦が見込まれる2日目の進行から目が離せない。第3局2日目は、26日午前9時頃に再開が予定されている。
【封じ手時点での残り持ち時間】
藤井聡太竜王 3時間44分(消費4時間16分)
佐々木勇気八段 4時間40分(消費3時間20分)
(ABEMA/将棋チャンネルより)