将棋界にある8つの棋戦のひとつで、名人戦と並び最高峰タイトルに位置するのが「竜王戦」です。持ち時間は各8時間の2日制で、優勝賞金は4,400万円と“棋界の頂点”を決める戦いが繰り広げられます。第1期竜王戦は1987年に行われましたが、前身の十段戦、さらに1950年に創設された九段戦までさかのぼれば、名人戦に次ぐ長い歴史を持っています。現在のタイトルホルダーは七冠保持者の藤井聡太竜王(名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖)で、今期は防衛4連覇を目指します。ここでは、竜王戦七番勝負の日程・会場と、各局の結果を速報としても更新していきます。
目次
- 竜王戦七番勝負の日程は?
- 竜王戦七番勝負 対局予定・結果【速報】
- 藤井聡太竜王と佐々木勇気八段の対局成績は?
竜王戦七番勝負の日程は?
第37期竜王戦七番勝負は10月5日に開幕し、フルセットの第7局まで進んだ場合、指し直しなどがなければ12月19日まで行われます。竜王戦七番勝負は持ち時間各8時間の2日制で、先に4勝した棋士が「竜王」のタイトルを獲得します。詳しい日程は以下の通りです。
第1局:2024年10月5・6日
第2局:10月19・20日
第3局:10月25・26日
第4局:11月15・16日
第5局:11月27・28日
第6局:12月11・12日
第7局:12月18・19日
対局者は現タイトルホルダーの藤井聡太竜王と、佐々木勇気八段です。藤井竜王は、2021年度の第34期竜王戦七番勝負で豊島将之九段に初挑戦し、4勝0敗とストレート勝利を飾り初の竜王位を獲得しました。以降、広瀬章人九段、伊藤匠叡王の挑戦を退け、現在はタイトル3連覇中です。今期のシリーズでは、4連覇を目指します。
佐々木八段はスイスのジュネーブ生まれで、2010年10月にプロ入り。順位戦はA級に所属しています。デビュー当時から頭角を現し、2013年には若手棋士で争われる加古川青流戦で初優勝を飾りました。また、棋界屈指の研究家としても知られており、2017年度には「横歩取り勇気流」と呼ばれる戦法で2017年の将棋大賞「升田幸三賞」を受賞しました。今期の竜王戦は、ランキング戦2組で優勝。決勝トーナメントでは、1組3位の久保利明九段、1組2位の佐藤康光九段と経験豊富なベテラン勢を撃破しました。挑戦者決定三番勝負では竜王経験者でもある広瀬章人九段に2連勝を飾り、自身初となるタイトル挑戦を決めました。勢いそのままに臨む本シリーズでは、若き七冠王を破り初戴冠を狙います。
竜王戦七番勝負 対局予定・結果【速報】
■第1局(2024年10月5・6日)
会場:セルリアンタワー能楽堂(東京都渋谷区桜丘町26-1)
先手・藤井聡太竜王○ - ●後手・佐々木勇気八段
手数:117手
中継:ABEMA
■第2局(10月19・20日)
会場:あわら温泉 美松(福井県あわら市舟津26-10)
先手・佐々木勇気八段〇 - ●後手・藤井聡太竜王
手数:103手
中継:ABEMA
■第3局(10月25・26日)
会場:総本山 仁和寺(京都府京都市右京区御室大内33)
先手・藤井聡太竜王〇 - ●後手・佐々木勇気八段
手数:99手
中継:ABEMA
■第4局(11月15・16日)
会場:おにクル(大阪府茨木市駅前3-9-45)
先手・佐々木勇気八段〇 - ●後手・藤井聡太竜王
手数:97手
中継:ABEMA
■第5局(11月27・28日)
会場:和歌山城ホール(和歌山県和歌山市七番丁25-1)
先手・藤井聡太竜王 - 後手・佐々木勇気八段
中継:ABEMA
■第6局(12月11・12日)
会場:指宿白水館(鹿児島県指宿市東方12126-12)
先手・佐々木勇気八段 - 後手・藤井聡太竜王
中継:ABEMA
■第7局(12月18・19日)
会場:常磐ホテル(山梨県甲府市湯村2-5-21)
先手・ - 後手・
中継:ABEMA
藤井聡太竜王と佐々木勇気八段の対局成績は?
両者の公式戦対戦は全6局(9月25日時点)で、藤井聡太竜王の4勝2敗です。初手合いは2017年7月に行われた第30期竜王戦挑戦者決定トーナメント2回戦で、佐々木八段が勝利。当時14歳でプロデビュー以来無敗のまま歴代1位となる29連勝を達成した藤井四段に公式戦初黒星を付けたことでも大きな話題を呼びました。さらに2022年度のNHK杯テレビ将棋トーナメント決勝戦で激突。この一戦は藤井竜王が制し、初優勝を飾りました。しかし、翌2023年度の決勝戦も同一カードが実現。ここでは佐々木八段がリベンジを果たす結果となりました。
最高峰タイトルの竜王・名人を保持し七冠王として棋界のトップに君臨する藤井竜王と、今期勝率9割超と勢いに乗る佐々木八段。両者はどのような作戦をぶつけ合うのか、期待は高まるばかりです。
以上、竜王戦七番勝負の日程と対局者、対局成績と結果などをまとめました。