この15年ぶりの事態は何を意味するのか? 自民党が公明党以外の政党と「連立」を組む可能性はあるのか? 国民民主党の伊藤たかえ参議院議員とJX通信社 代表取締役の米重克洋氏と共に考えた。
28日現在、選挙結果を受けて立憲民主党の野田代表は「総理大臣の指名を取りに行くのは当然だ。各党との誠意ある対話をしたい」、国民民主党の玉木代表は「自公と連立を組む考えはない」、日本維新の会の馬場代表は「連立政権への参加は全く考えていない」とコメントしている。
与党の大敗を受けて米重氏は「今後は不安定な石破政権が続く」と分析した。
「今回、“非常に微妙な議席数”になった。与党が過半数を持っていたらすんなりと石破氏が首班指名されていたが、自公でも過半数に届いていないとなると、野田氏のように『自分で取りに行く』という方が出てくる。おそらく引き続き自民・公明の首班指名ということになるだろうが、不安定な状況ではある。石破氏を『辞めないで続ける』という構えを取っているため不安定な石破政権が何カ月か続くだろう」
自公で過半数を取れないのであれば、他の政党も与党に加え、連立を拡大するという可能性もある。だが、米重氏は「石破政権を支えるメリットはない」と指摘した。
「石破政権は国民からある意味不信任を突きつけられたようなもの。そこに(全面的に)協力するというよりも、個別の政策に限って連携し、それ以外は基本的に対峙していく。そういった一つひとつが特に来年の通常国会などで政権与党の体力を削っていくことになる」
連立を組む考えはないという国民民主党の伊藤氏は「15年ぶりに熟議を尽くす国会を作るチャンスだ」と述べた。
「今はどこも過半数を持っていないため、“小さい声”を聞き、落としどころを見えるための熟義を尽くすという“本来あるべき国会の姿”に戻った。そのため、与党も謙虚にならねばならず、野党も対案なき反対は許されない。政局のキャスティングボードや誰と誰が組むという話ではなく、国民のためにあるべき政策をやるためのチャンスの時だ。我々は猛烈に支持されて躍進したわけではなく、(与党に)『お灸を据える』という意味で議席を増やしたということを謙虚に受け止め、(国民に)約束したことを実現していくための国会運営が必要だ」
(『ABEMAヒルズ』より)
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