【セリエA】パルマ 1-1 エンポリ(日本時間10月27日/スタディオ・エンニオ・タルディーニ)
今夏にシント=トロイデンからパルマに加入した日本代表GKの鈴木彩艶は、セリエAの地で定位置を確保して急成長を遂げている。ただ、伝統的なGK大国であるイタリアでは、ある欠点も指摘され始めている。
1-1のドローに終わった先のエンポリ戦では、70m級の超絶ロングフィードで決定機を演出し、35分の失点シーンも難しい状況のオウンゴールだっただけに大きな非はなかった。しかし、クロスボールやロングボールの直面した際の対応は、やや危なっかしさを見せていた。
例えば、67分のシーンだ。ハーフウェーライン付近からロングボールが飛んでくると、鈴木は判断を迷ったか飛び出しがやや遅れる。最終的には勇気を持って突っ込んだが、エンポリのFWロレンツォ・コロンボに体当たりする格好で交錯。主審の笛は鳴らずボールが上手くこぼれピンチを脱したが、リプレイで確認するとファウルを取られPKになっても不思議はないシーンだった。
実際、地元メディアからはこのシーンに対して手厳しい評価が下った。『Eurosport』のイタリア版では、試合採点が5点(及第点が6点)で、さらに寸評では「オウンゴールに責任はない。しかし、相変わらず飛び出しが酷い。前半はことごとくミスをし、後半はPKを与えそうな飛び出しでファンを震え上がらせた。この部分は絶対に改善しなければならない」と指摘が入った。
また、地元メディア『Parma Today』も、採点で鈴木を5.5点とし、「16分には、(飛び出しのミスで)ペッツェッラにビッグチャンスを与えた。その後も髪をかきむしりたくなるような突撃が2、3回あった。失点シーンは仕方なかった」と寸評している。さらに『Calciomercato.com』の採点は6点だったが、寸評は「飛び出しが正確ではなく、全体的に彼の欠点のように思える。失点シーンには落ち度はない」とこちらも似たような論調だった。
パルマは次節にユヴェントスとのビッグマッチ(日本時間10月31日)を控える。日本代表守護神は現地メディアから不安視される飛び出しのタイミングなどを改善できるか。注目される。
(ABEMA de DAZN/セリエA)