北朝鮮が恐れる韓国のビラ入り風船。風船にはビラに加えて韓国ドラマやK-POPなど、韓国文化が詰まったUSBメモリーなどが入っているという。
コリア・レポート辺真一編集長はこの行為を北朝鮮が恐れている理由について、金総書記は北朝鮮における「最高尊厳者」だとして「批判すれば処刑。しかしビラによって隠されていることが晒されることを恐れているので、『絶対にやめて』というのが本音」と説明。
「北朝鮮においては金正恩総書記を批判・非難すると、即刻あの世行き。あわよくば強制収容所。とにかく絶対、批判は許さないという国。ところが韓国の脱北団体が撒くビラは金正恩総書記をコケにする、北朝鮮からすれば誹謗中傷の内容」と解説した。
ビラの内容は「金正恩がつけている腕時計はブランド品で、1500万円のスイス製」「後継者とささやかれている娘はものすごく太っている。人民が餓死するなど苦しい状況なのに親子は贅沢三昧極まりない」といったもので、「それを拾った住民は感化される。その結果内部に対する不満を持って、金正恩政権打倒のために立ち上がると。こういうことを期待してばら撒いている」と意図を説明。
「北朝鮮に自由の風を吹かせる。北朝鮮の人民に外の世界を知らしめる。金正恩体制がどういう体制なのかをはっきり知らせる。言論の自由の一環としてビラを撒いている。韓国の裁判所でもそれは違法ではないとして、既に45回もばら撒いている。北朝鮮は30回も反撃のビラ風船を応酬している」と語った。
ビラを撒くことを尹錫悦政権は黙認しており、北朝鮮を脱北した人たちが実施しているとして「脱北した人たちは『もう1度故郷に戻りたい』『両親に会いたい』と思えば、この体制が潰れなければいけない。それでビラを撒いている」と説明した。
ビラ入り風船は国境付近の開城までにしか届かないそうで、辺氏は開城の住人について「北朝鮮からすると南の思想に影響されない人。忠誠心の強い人たちだから、そこに移住させている」と解説。
しかしUSBメモリを読む機器を持てる裕福なエリート層でもあり、金正恩政権を支える中枢が情報に侵されることを北朝鮮は恐れているそうで、「2020年に北朝鮮が『反動思想文化排撃法』という法律を定めたが、未成年者であっても刑に処するというめちゃくちゃな法律。そのくらい韓国から流入する情報を警戒している」と語った。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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