これは「Buy Now Pay Later」の頭文字をとった「後払い決済サービス」のことだ。実はすでに若者を中心にネットでの買い物などで支払い方法として広まりつつある。
現金が手もとにない時の支払い手段として便利だというが、なぜ今利用者が増えているのか? そこには「クレジットカードにはない手軽さ」と「若者」という2つのキーワードがある。
◼️BNPLは「販売店」と「利用者」の双方にメリットあり?
クレジットカードは申し込みから手元に来るまでに時間がかかる。一方、「後払い決済サービス」のメリットについて、Authense法律事務所の森中剛弁護士は以下のように説明した。
「後払いの場合、インターネットで買い物をしてその場で登録できたり、スマホのアプリで簡単に登録できる。そこからすぐに使えるため気軽に利用できる」
時間の効率的な使い方を重視する若者の気質やニーズにマッチしている点が普及の要因といえるようだ。さらに、クレジットカードでかかる「分割払い手数料」が発生しないことをセールスポイントにしている後払い決済サービスも多く、選ばれる要因になっている。
だが、なぜ分割払い手数料がかからないのか?
実は、商品を売る販売店が「高めの手数料」を支払うことで、利用者側の負担を軽減する仕組みになっているのだ。
そんな「高めの手数料」を払ってでも店側が後払い決済サービスを導入する理由はどこにあるのか?
「一つ目は『客層の拡大』が見込めること。クレジットカードを保有しづらい若い層や手元に現金がない人でも後払い決済が使えるため、購入の機会が増える。二つ目は『売り逃しの防止』。これは、後払い決済を利用することで購入自体は可能になるためだ。三つ目は『客単価のアップ』が期待できること。後払い決済により自分が今支払える金額以上の商品を購入することが可能になる」(森中弁護士、以下同)
販売店と利用者の双方にとってメリットがあるようだが、注意が必要な点もある。森中弁護士は使用できる上限金額には注意するべきだと話す。
「後払い決済の上限金額は法律で決まっているものではなく、業者が独自に決めている。私が見る限りでは5万円程度を上限にしている業者が多いようだが、業者によってはもっと高い金額で設定している場合もある」
そのほかの注意点としては「本人の支払い能力を超えた買い物ができるため、クレジットカードやサラ金と同じような問題が生じることが考えられる」という。
登録が簡単で便利な「後払い決済サービス」だが、その手軽さのために十分な注意が必要だ。
◼️“未来の自分”に借金しているだけ?
後払い決済サービスについてダイヤモンド・ライフ副編集長の神庭亮介氏は「BNPLという響きはスタイリッシュだが、これは“ファスト借金”みたいなものだ。いつか返さなくてはいけないものであり、“未来の自分”から借りているに過ぎないことを認識するべきだ。加えて、景気がどんどん萎んで借金が焦げ付いてしまうと、サブプライムローン問題のように連鎖的に経済に悪影響が生じる可能性もある」と警鐘を鳴らした。
(『ABEMAヒルズ』より)
■Pick Up
・「ABEMA NEWSチャンネル」がアジアで評価された理由
・ネットニュース界で話題「ABEMA NEWSチャンネル」番組制作の裏側
本記事は自動文字起こしツールや生成AIを利用していますが、編集部の確認を経て公開しています。