福井県坂井市にある東尋坊。国内随一の自殺の名所とされ、40年間で834体の遺体が見つかっている。この地で20年以上にわたり自殺防止活動を続ける、NPO法人「心に響く文集・編集局」理事長の茂幸雄氏。これまで自殺を考え東尋坊にやってきた846人を保護してきた。
 それはつい最近も。茂氏は「高校2年生の女の子がベンチに座っていた。声をかけたら“自分のじいちゃんに強制わいせつされている。怖くなってもう死ぬしかない”と」。その女性は保護され、現在は本人の意思によって、児童相談所で過ごしている。