福井県坂井市にある東尋坊。国内随一の自殺の名所とされ、40年間で834体の遺体が見つかっている。この地で20年以上にわたり自殺防止活動を続ける、NPO法人「心に響く文集・編集局」理事長の茂幸雄氏。これまで自殺を考え東尋坊にやってきた846人を保護してきた。
【映像】自殺名所でウロウロしている男性に話しかける茂氏(80)
それはつい最近も。茂氏は「高校2年生の女の子がベンチに座っていた。声をかけたら“自分のじいちゃんに強制わいせつされている。怖くなってもう死ぬしかない”と」。その女性は保護され、現在は本人の意思によって、児童相談所で過ごしている。
自殺防止活動に対し、SNSでは「死ぬ権利を奪うな」「自殺を止めないで」といった声も一定数ある。茂氏のもとにも直接批判の声が届くというが、目の前の命を絶対に助けるのが茂氏の信条。さらに、自殺を止めるなら、その後の生活まで支援する覚悟が必要だと考えている。先進7カ国で最も自殺率が高い日本だが、“自殺を絶対に止める”という考え方について『ABEMA Prime』で考えた。
■自殺を考えていた ケンさん(51)
