【明治安田J1リーグ】浦和レッズ3-0サンフレッチェ広島(11月10日/埼玉スタジアム2002)
浦和レッズに所属するMF原口元気の復帰後初ゴールは、J1残留を決定づける一撃に。待望の瞬間に埼玉スタジアム2002が揺れ、SNSも爆発的な盛り上がりを見せた。
42,076人の観客が熱狂したのは、86分のことだ。2点リードする浦和が広島の攻撃を食い止めると、自陣からカウンターを発動させる。FWチアゴ・サンタナが右サイドでボールを奪い、MF渡邊凌磨が右サイドにワンタッチでスルーパス。FW前田直輝が広大なスペースに抜け出し、ぐんぐん突き進んでいく。背番号38はボックス付近まで持ち運ぶと、ゴール前中央に折り返した。これを逆サイドから全速力で駆け上がっていた原口が右足インサイドで冷静に流し込む。シュートは右ポストの内側に当たり、赤いゴールネットを揺らした。
ダメ押しの3点目を決めた原口は、一目散に電光看板を飛び越え、サポーターのもとへ。両手を広げながら喜びを味わったが、その表情は安堵していたようにも見えた。
それもそのはず。原口は2024年9月1日に完全移籍で浦和に加入し、約10年ぶりに復帰していたが、それ以降チームの成績が芳しくなかった。2勝1分4敗で15位に後退し、残り4節の段階で残留が確定していなかったのだ。そんな中、原口が10年6カ月15日ぶりに決めた復帰後初ゴールが今節の“トドメの一撃”となり、浦和のJ1残留が決まった。
原口は試合後のインタビューで「イージーなシュートでしたけど、久しぶりに埼スタで決められて良かったです」とほっとした表情を見せ、「復帰してから不甲斐ないパフォーマンスが多かった。今日は久しぶりに前でチャンスをもらえて、こういう結果が今後に良いように左右してくれるといいかなと思う」と展望している。
待ち望んでいた原口の復帰後初ゴールに、SNS上でファンも大興奮。「決めるべき漢が決めた!」「おかえり元気」「絵に書いたような復帰後初ゴール!」「元気、待ってたよ!」「最高!本当の意味で原口が帰ってきた!」と祝福する声とともに「今年一番の涙案件」「死ぬほど泣いた」「うるうるしてしまった…」と、感動するようなコメントであふれかえった。
試合は浦和が広島を3‐0で一蹴した。一方、広島は3連敗となり、首位のヴィッセル神戸を勝点差「3」で追いかける形でラスト2試合に臨む。
(ABEMA de DAZN/明治安田J1リーグ)