【グランドスラム オブ カーリング】カナディアン・オープン 準々決勝(11月10日/カナダ)
ロコ・ソラーレの藤澤五月が渾身のショットを成功させた。祈るような表情で投じた大事な一投は、逆転となる3点ショットとはならなかったもののしっかりと2点を奪うナイスショットで、ファンたちも一喜一憂している。
カナダ・ニスキューで開催されているグランドスラム・オブ・カーリング第2戦「カナディアン・オープン」に出場中のロコ・ソラーレは準々決勝でチーム・ハ(韓国)と対戦した。
注目のシーンはロコ・ソラーレが2-4とリードを許して迎えた第6エンドだ。ハウス内にはそれぞれ2つずつストーンが配置されており、ワンバーワンはロコ・ソラーレ、ナンバーツーはチーム・ハの状況で、後攻の藤澤が最後の投球を迎えた。
相手の2つの石を弾き出し、ハウス内に3つの石を残して3点を取り逆転を目指す。注目の一投、藤澤は真剣な表情から投じると「曲げたい、曲げたい、もうちょっと、もうちょっと」とスイーパーの鈴木夕湖と吉田夕梨花に指示。鈴木が懸命にスイープしたストーンは、狙い通りにナンバーワンのストーンに直撃し、まずは一番奥の相手のストーンを弾き出す。さらにもう1つのストーンは、衝撃が吸収されたことで思ったような動きをせず。吉田知那美が掃き、実況の坂田博昭氏も思わず「出ろ!出ていけ!」と力が入る。ストーンはハウス内に残ったことで3点プレーとはならなかったが、しっかり2点を追加してスコアをタイに戻した。
改めて坂田氏は投げた時の藤澤の表情について「投げた時の表情が、なんとも切なくて。めちゃくちゃドキドキしました」とコメント。解説の市川美余さんも「ちょっと外かなっていう心配した表情でしたよね」とコメント。しかし「でも同点ですから、ここ(第7エンド)は1点に抑えて、最終エンドに2点を取りましょう」と逆転はできなかったものの望みが繋がるショットだったと明かした。
固唾を飲んで見守ったファンたちもABEMAのコメント欄で「3点取ろう」「逆転しよう!」「大丈夫、いけるよ!」「これむずいな。でも藤澤ならいける」「さっちゃんなら大丈夫」と応援。2点に終わると「惜しかった」「惜しかったけどないすー」「3点取れなかったけどいいプレーでした」と藤澤への労いの言葉が多く見られた。
その後、第7エンドは両チームとも点を奪えず。しかし第8エンドでチーム・ハに2点を奪われてゲームセット。最終スコア4-6と僅差で敗れ、今大会の敗退が決まった。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)