【明治安田J1リーグ】FC町田ゼルビア 3-0 FC東京(11月9日/国立競技場)
FC東京のMF遠藤渓太の35m級ミドルシュートは枠の左隅ギリギリを捉えていたが、FC町田ゼルビアのGK谷晃生が“指先”で弾いてポストに逃れた。両者が見せたハイレベルな攻防にはファンたちも大いに沸いた。
国立競技場がどよめいたのは、27分のことだ。1点を追いかけるFC東京が細かなパスワークで中央突破を試みると、FWディエゴ・オリヴェイラの落としを受けた遠藤がゴールまで約35m地点から右足を一閃。強烈なシュートが枠の左上隅を捉えたが、惜しくもクロスバーを叩いて同点弾とはならなかった。
リプレイ映像が流れる中、解説・福田正博氏が「意表を突くシュートですね。この位置から、あのファーストタッチから、シュートを打つのは予測していないですよね。谷もそこまで準備できていなかったんじゃないかなという気がしますけど」と言及。ABEMAのコメント欄は「大ゴラッソ未遂」「凄いシュート、入ってほしかった!」「決まっていたらワールドクラス」といった声が寄せられ、スーパーゴールにならなかったことを嘆いていた。
しかし実は、遠藤が外したのではなく、谷が止めていた。ボールを大きく映し出したスロー映像では、谷が指先のそれこそ“1mm”レベルのタッチでボールに触っている瞬間を捉えていた。それを見た福田氏も「触っていますね」と驚き、実況・桑原学氏も「(谷が)触っていなかったら入っていたかもしれません」と感嘆しながら伝えている。
その直後、SNSやABEMAのコメント欄は「谷よく触ったな」「これは代表GK」「これはプレミア」「クルトワかよ」「触ってるやん、えぐ!」「触ってるの神!」など、谷が見せた卓越したセービングを称賛する声で埋め尽くされた。なお試合後に谷は話題のシーンについて、「いつも通りの準備ができた成果です。しっかりと良いポジションを取って、良い準備ができました」とコメントしている。
谷は最後まで集中した対応を続けて、この試合でFC東京の計5本のシュートを全てシャットアウト。5試合ぶりに無失点に抑え、6試合ぶりの勝利に貢献している。
(ABEMA de DAZN/明治安田J1リーグ)