後世に語り継がれるベジータ語録に新たな名言が追加された瞬間だった。新世代となる悟天&トランクスのコンビは、特に苦労することもなくあっさりと超サイヤ人に変身し、当時の視聴者を驚かせた。しかし、それを見たベジータが放った一言に皆さらに驚くことになる。
【映像】あっさり超サイヤ人になるトランクス(19分50秒ごろ〜)
孫悟空(CV:野沢雅子)もベジータ(CV:堀川りょう)も、悟天の兄・悟飯も超サイヤ人へのきっかけは「怒り」だった。さらに、自分の意志で超サイヤ人に変身できるようになるまでに相当な苦労があったと語られている。
ビーデルに「悟飯=グレートサイヤマン」であることを知られてしまい、正体をバラされたくなければ……と悟飯は半ば強制的に天下一武道会に参加することになった。それを知った悟空があの世から1日だけ帰ってくる日を天下一武道会の日に決めると、かつての仲間たちも続々と参加を表明した。
ベジータが“打倒悟空”を掲げ150倍の重力室で厳しいトレーニングに打ち込む横で、悟飯の弟・悟天の天下一武道会参加を知ったトランクス(CV:草尾毅)も150倍の重力に耐えていた。必死の形相ながら牛歩状態のトランクスにベジータは無理せず重力室から退出するよう勧めたが、悟天に負けたくないトランクスは出ていこうとはしなかった。
さすがに体を動かすだけで一苦労な状態ではトレーニングにならない。トランクスは「やっぱりこのままじゃ辛いや……」とつぶやくと、「超サイヤ人になーろおっと!」とあっさり金髪化。超サイヤ人に変身して150倍の重力の中を軽々と駆け回った。これにはベジータも「アイツ……いつから……」と唖然としていた。
さらに、悟天も超サイヤ人になれると知ったベジータが驚きのあまり放った「まるで超サイヤ人のバーゲンセールだな……」というセリフは、今も多くのファンの記憶に残る名言となっている。
その後、トランクスの実力を確かめるために組手をしたベジータだったが、トランクスの拳が左頬をかすめると、思わず子ども相手に容赦ない一撃を見舞ってしまう。文句を垂れるトランクスに対し「甘ったれるな!反撃せんとは言ってない」と大人げなく言い放ち、なんとか父としてのプライドを保っていたが、ベジータでさえ幼い子どもたちの活躍に新世代の突き上げを感じるとともに、戦闘力のインフレについていくのに必死なのだと思わせるワンシーンだった。
アニメ「ドラゴンボール改」は、1989年から1996年まで放送されたアニメ「ドラゴンボールZ」のデジタルリマスター再編集版。サイヤ人編~人造人間・セル編までの第1期が2009年4月から2011年3月にかけて放送され、魔人ブウ編の第2期が2014年4月から2015年6月に放送された。原作は「週刊少年ジャンプ」(集英社)で1984年から1995年まで約11年間連載された鳥山明氏による大ヒット漫画で、シリーズ累計発行部数は全世界で2億6000万部を超える。「Z」「GT」「超」など数々のアニメシリーズが制作されたほか、20作を超える劇場版も公開。数多くのゲームシリーズにもなっている。
40周年を迎えた2024年、故・鳥山明氏が原作・ストーリー・キャラクターデザインを手掛けた完全新作アニメシリーズ「ドラゴンボールDAIMA」が10月より放送中。
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