悟空一家のご近所付き合いが垣間見えたワンシーンだった。セルゲームでいきなり激突した孫悟空（CV：野沢雅子）とセル（CV：若本規夫）。その戦いをテレビの生中継で見ていた老夫婦は、まさかご近所さんが地球の運命をかけた戦いをしているとは夢にも思わなかったようだ。
【映像】セルと戦う悟空を見てたまげるおばあちゃん（3分49秒ごろ～）
格闘技世界チャンピオンのミスター・サタン（CV：石塚運昇）が場外負けを喫し、次の挑戦者として悟空がセルゲームの舞台に立った。自分なら悟空を2秒で倒せるとうそぶくサタンの予想に反し、悟空とセルの戦いは熾烈を極める。両者一歩も引かない展開の中で、悟空の放った連続エネルギー弾がセルにヒットすると、セルもバリアーでこれを防ぐなど見応え抜群の攻防が続いた。
この戦いはサタンと共にセルゲーム入りしたテレビクルーのおかげで、全世界に生中継されていた。普段目にすることのない超人的な戦いに、地球人たちは「な……なんだかわからんがとにかくすごい……」「これ、映画じゃないの？」と騒然となった。
そんな中、悟空一家の近所に住む老夫婦もテレビを見守っていた。おばあさんは画面に映る悟空を見て「あんた、この人やっぱりチチさんとこの旦那さんじゃねえだか？ ほれ、最近髪の毛染めたって言ってただろう」とおじいさんに声をかける。おじいさんも「似てるべ……そういやいつもこんな派手な服着てたもんな……」と呆然としながら頷いていた。
この発言から察するに、老夫婦はチチと世間話をするような間柄だったのだろう。セルゲームに備え悟空が常時スーパーサイヤ人状態を維持していたことを、どうやらチチもご近所さんに「最近髪を染めた」なんて言い訳を考えたりしていたようだ。もしかしたらついでに悟空が働かないことを愚痴れるような仲だったのかもしれない。
ともあれ、素性を知らない老夫婦にとって、近所に住む金髪のご主人がまさか世界を守る救世主の一人だったとは、まったく予想外のことだったに違いない。正義の味方を夫にもった妻も、話を合わせるのが大変だったかも……？
アニメ「ドラゴンボール改」は、1989年から1996年まで放送されたアニメ「ドラゴンボールZ」のデジタルリマスター再編集版。サイヤ人編～人造人間・セル編までの第1期が2009年4月から2011年3月にかけて放送され、魔人ブウ編の第2期が2014年4月から2015年6月に放送された。原作は「週刊少年ジャンプ」（集英社）で1984年から1995年まで約11年間連載された鳥山明氏による大ヒット漫画で、シリーズ累計発行部数は全世界で2億6000万部を超える。「Z」「GT」「超」など数々のアニメシリーズが制作されたほか、20作を超える劇場版も公開。数多くのゲームシリーズにもなっている。
40周年を迎えた2024年、故・鳥山明氏が原作・ストーリー・キャラクターデザインを手掛けた完全新作アニメシリーズ「ドラゴンボールDAIMA」が10月より放送中。
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