将棋の加藤一二三九段(84)が、詰め将棋の雑誌連載でギネス世界記録を達成した。65年62日の長きに渡って月刊誌で連載を続けた秘訣について、「何と言っても健康に恵まれたこと」とコメント。棋士人生70年において、遭遇した危険すぎるハプニングをユーモアたっぷりに語った。
「ひふみん」の愛称で将棋界内外から親しまれている加藤九段は、JAグループの月刊誌「家の光」で1959年の19歳当時から詰め将棋の連載を開始。その連載が10月1日に“65年62日”となり、『同一雑誌におけるボードゲームパズル作者としての最長キャリア』として、ギネス世界記録に認定された。
長期連載の秘訣については、「詰め将棋を作ることが好きだったこと、能力があったということですね。そして、何と言いましても健康に恵まれたこと」とコメントし、笑顔で認定を喜んだ。
今年デビュー70周年を迎えた加藤九段は「人生論となりますが…」と前置きした上で、「長い人生の中でかなり危険な目に遭っている」と激白。
「自転車に乗っていたんですけど、ぶつかるとわかった瞬間に、ハンドルを触らないで何もしない方がいいと思ったら、うっすらと体に血がにじんでいた。大学病院に行ったが当直の先生がいなくて、危ないときがあった」
「夜に対局を終えて深夜1時くらいにタクシーで帰っていたら、運転手さんが居眠りして街路樹にぶつかった。スピードを出してなかったので何事もなく帰ることができたが、妻に伝えたら『将棋の勝ち負けなんてどうでもいい。とにかく元気に帰ってきてくれればいい』と言われた。夜中にタクシーに乗るのは危険とわかり、夜に対局を終えたときはそのまま将棋会館にいて朝帰ることにした」
まさかのエピソードを紹介した加藤九段は、「幸い神様の助けで、元気にいまここにいるということで」とニッコリ。「そういうアクシデントをいかに避けられるか、ですね」と茶目っ気たっぷりに語っていた。
(ABEMA NEWS)