■中国から出たくても出られない?いきなり拘束される例も
事件が多発し、経済状態も悪化する中国において富裕層に限らず、国を出ていくという動きも広がっている。李氏は「国を出ようとしている人が多く存在している。日本に来ている中国人の多くは、知識人や企業家が過半数だ。弁護士や大学教授、記者などだ。こうした人々の交流は、経済文化の交流として重要だと考えている」。また阿古氏も「日本の投資環境は効率が悪いと指摘されている。それでも来る理由は言論の自由だ。中国では禁止されている活動が日本でできるし、中国で討論したらすぐに警察が来そうなテーマでも自由にディスカッションができる。中間層だと子どもの教育や競争を避けるために日本に来る人もいる」と加えた。
中国国内にいる外国人が出国できないという問題も生じていることについて、拘束された経験もある阿古氏は、「私は以前、中国で調査をしていた時、地方政府の腐敗を追及していた。帰ろうと思って夜行列車に乗ろうとしたところ、連行され一晩留め置かれた経験がある。反省文を書かされた」。また、昨年3月に拘束されたアステラス製薬の男性社員についても「その方から『もうこの国には結構、絶望しました』と電話をもらった。情報を扱っている人はずっと見張られているから、例えば大使館に逃げ込もうとしてもその途中で拘束されることもある。何か脅迫されて『お前が出国すると捕まえるぞ』と圧力をかけられれば帰れない。だから軟禁状態というか、その代わりに何か情報を出せと言われたりする」と言及した。
(『ABEMA Prime』より)
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