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 人気のカードゲーム「トランプ」の中でもファンが多い「ポーカー」。5枚のカードを用いて役(ハンド)を作り、その強弱を他のプレーヤーと競うゲームです。ポーカーには9つの役があり、難易度が高いほど強くなっています。こちらの記事では、役の強さ、成立条件などをご紹介します。

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役の強さランキング

 ポーカーには9つの役があり、成立難易度によって強さが決められています。ランキングは以下のとおりです。

<1>ロイヤル(ストレート)フラッシュ

<2>ストレートフラッシュ

<3>フォーカード

<4>フルハウス

<5>フラッシュ

<6>ストレート

<7>スリーカード

<8>ツーペア

<9>ワンペア

 また、何も役が成立していない状態で、カードそのものの強さで競う「ハイカード」というものもあります。

各役の成立条件

 5枚のカードの組み合わせによって、役の強弱が決まります。より出現割合が低いものほど、上位に設定されています。

<1>ロイヤルフラッシュ(ロイヤルストレートフラッシュ)

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 ロイヤルフラッシュ(ロイヤルストレートフラッシュ)は、ポーカーの中でも最強の役で、この後に紹介する役を複合して成立、かつカード自体も最強という、まさにNo.1にふさわしい役になっています。5枚のカードの数字が連続するという「ストレート」、また5枚が全て同じ絵柄(スート)という「フラッシュ」を同時に満たすと、後にご紹介する「ストレートフラッシュ」になりますが、このロイヤルフラッシュには、さらに数字の指定が加わり10、J、Q、K、Aという、最強のストレートかつフラッシュというものになります。

 他の8つの役には数字の指定がないため、52枚のカードからいくつも組み合わせが発生するのですが、このロイヤルフラッシュに関しては10、J、Q、K、Aという5枚を、かつ同じ絵柄で揃えないといけないため、わずか4通りしか存在しないことになり、成立させるのは非常に難しいものです。相手も同じロイヤルフラッシュという天文学的な確率で引き分けにならない限り、成立時点で勝利となります。

 最強のロイヤルフラッシュですが、その発生確率はとても低いです。たとえば手元に5枚のカードを持つ「ファイブスタッドポーカー」であれば、52枚のカードから5枚を抜き出すのに259万8960通りがあり、ここから4通りしか成立しないので、確率としては、約65万分の1(約0.00015%)と言われます。

<2>ストレートフラッシュ

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 最強のロイヤルフラッシュが10、J、Q、K、Aという数字限定でしたが、ストレートフラッシュは、5枚のカードの数字が連続するという「ストレート」、また5枚が全て同じ絵柄という「フラッシュ」を同時に満たせば成立します。ロイヤルフラッシュに比べれば、まだ出現しやすいとはいえ、それでもめったにお目にかかれない超激レア役と思っていいでしょう。考え方によっては、ロイヤルフラッシュもストレートフラッシュの一部とも言えます。

 ストレートフラッシュが成立した場合、敗れるとすればロイヤルフラッシュ、もしくは自分の数字より強いカードで構成されたストレートフラッシュだけなので、揃った場合にはほぼ勝利と思っても問題ないレベルです。ストレートフラッシュの組み合わせは、1種類の絵柄(13枚)から連続した5枚を抜き出す(10、J、Q、K、Aを除く)のが9通り、絵柄が4種類あるので、計36通りになります。ファイブスタッドポーカーであれば、発生確率は約7万2000分の1(約0.0014%)です。

<3>フォーカード(フォー・オブ・ア・カインド)

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 フォー(4)カードと呼ばれるだけあり、5枚のカードの中に同じ数字が4枚揃う役になります。絵柄が4種類しかないので、言い方をかえれば全種類、同じ数字のカードを揃えるということです。ルールとして、どのカードにも代用できる「ワイルドカード」などがあれば発生確率も高まりますが、これもまた非常に珍しい役で、同一数字を揃えるものとしては最強です。なお、フォーカード同士がぶつかった場合は、数字が大きい方が勝ちになります。

 フォーカードは5枚のうち4枚、同じ数字のカードを揃えることから、同じ絵柄の13枚から1枚を選ぶのと、4枚引いた後の48枚からどれでもいい1枚を引くという組み合わせから、624通りになります。発生確率は4165分の1(約0.024%)で、それなりの人数が揃う大会など開かれれば、数回はお目にかかれるレベルかもしれません。

<4>フルハウス

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 フルハウスはロイヤルフラッシュ、ストレートフラッシュと同じく、2つの役が複合して成立するもので、かなり強い役になっています。5枚のカードのうち、3枚が同じ数字になる「スリーカード」と、2枚が同じ数字になる「ワンペア」を揃えることで成立します。スリーカードとワンペアをそれぞれ成立させる上で、絵柄の条件はありません。フルハウス同士がぶつかった場合には、スリーカードを構成している数字の大小で勝敗が決します。

 フルハウスの組み合わせは、計算としては複雑です。まずスリーカードについては4種類の絵柄から同じ数字のカードを3枚選ぶ、残りのワンペアについては、スリーカードで選ばれていない数字(12種)を4種類の絵柄から2枚選ぶ、を掛け合わせることで、3744通りになります。発生確率は691分の1(約0.14%)で、少人数でプレーしていてもそれなりの回数、成立させることができるレベルです。

 なお発生確率については、次に出てくる「フラッシュ」と大きな差はないのですがワンペア、ツーペアといった役から発展することを考えると狙いやすく、かつ揃った時の強さも十分なことから、かなり有効な役とも言われています。

<5>フラッシュ

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 フラッシュは、5枚のカードが全て同じ絵柄で揃っていれば成立する役です。絵柄さえ同じであれば、どの数字でも問題ありません。ただ、数字が5連続して同時に「ストレート」が成立した場合には、2番目の強さを誇る「ストレートフラッシュ」へと昇格します。

 フラッシュ同士がぶつかった際、ハート、スペード、クラブ、ダイヤの関係に強弱はありません。数字に関しては、最も強い数字を含んだフラッシュの方が勝ちとなります。

 組み合わせに関しては同じ絵柄の13枚から5枚を選ぶ組み合わせに4種類の絵柄を掛け、その中からストレートフラッシュとロイヤルフラッシュの40通りを除いた、5108通りになります。発生確率は508分の1(約0.2%)で、次に出てくるストレートより2倍出にくいですが、その分強力とも言えます。

<6>ストレート

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 ストレートは、5枚のカードで数字が連続していれば成立します。絵柄に関しては同じである必要はなく、4種類全て混在していても問題ありません。「A、2、3、4、5」という組み合わせから「10、J、Q、K、A」までありますが、さらに進んで「J、Q、K、A、2」「Q、K、A、2、3」「K、A、2、3、4」という3通りに関しては認められていません。

 ストレート同士がぶつかった際には、最も大きな数字を比較して、大きな方が勝利します。本来「A」は最強のはずですが、ストレートに関して、Aで終わる「10、J、Q、K、A」は最強ですが、逆にAから始まる「A、2、3、4、5」は最弱のストレートになります。

 ストレートが成立する組み合わせは、計算としては複雑でA~5から10~Aという連続する5つの数字の組み合わせに、各数字の絵柄の組み合わせ(4の5乗)を掛け、さらにストレートフラッシュとロイヤルストレートフラッシュの計40通りを除いた1万200通りになります。発生確率は254分の1(約0.39%)です。この次に出てくる「スリーカード」以下とはケタ違いに低いため、ストレート以上か、スリーカード以下は、勝負を考える意味で大きな分岐点です。

<7>スリーカード(スリー・オブ・ア・カインド)

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 スリー(3)カードは、名前の通りに5枚のカードのうちに、同じ数字のカードを3枚揃えることで成立します。残り2枚については、何も制限はありませんが、運よくここで「ワンペア」が成立すれば、一気に上位役の「フルハウス」になり、またもう1枚同じ数字のカードを持ってくれば、さらに上の「フォーカード」になります。なお、スリーカード同士がぶつかった場合には、数字が大きい方が勝利します。

 スリーカードの組み合わせは、13の数字に対して、4つの絵柄から3つ同じ数字を選ぶ組み合わせに、残り2枚のカードで、数字と絵柄の組み合わせによりフルハウスとフォーカードが成立しないものを選ぶ、という説明すると難しいものですが、パターンとしては5万4912通りと、かなり多くなります。発生確率は47分の1(約2.1%)と、これまでの上位役からすればかなりの頻度で出るように見えますが、この下の「ツーペア」「ワンペア」と大きく差があるので、ここもまた勝負の分かれ目の一つになりそうです。

<8>ツーペア

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 ツーペアは、文字通りにペアが2つでできる役です。同じ数字が2枚揃った組み合わせが2通りあれば成立します。残り1枚はどんなものでも構いません。比較的よく出現する役で、「ワンペア」から発展、さらに2つのペアのうち1つで同じ数字が3枚揃えば、「スリーカード」「ストレート」「フラッシュ」という役を飛び越えて「フルハウス」という上級役にジャンプアップします。

 ペアを作る上で絵柄の制限はありません。また、ツーペア同士がぶつかった場合には、数字が大きい方が勝利します。数字まで同じだった場合には、残り1枚のカード(キッカー)の数字が大きい方が勝ちます。

 ツーペアができる組み合わせは、13の数字の中から被らない2つを選び、それぞれの絵柄の組み合わせを掛け、最後の1枚の組み合わせからフルハウスが成立する分を除いた12万3552通りになります。発生確率は21分の1(約4.8%)で、1つ上の役であるスリーカードの約半分、1つ下のワンペアの約10倍です。

<9>ワンペア

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 ポーカーの中で、最も簡単に揃えることが簡単な役であると同時に、最も弱い役です。5枚のカードのうち、数字が同じものが2枚あれば成立します。残りの3枚の絵柄などは関係ありません。

 ワンペアとなる組み合わせは、ペアとなる数字や絵柄の組み合わせ、また残り3枚の役とは関係ないカード次第で、非常に多くの組み合わせが発生します。ただし、同じ数字の2枚のカードがある場合、その2枚が「ツーペア」「スリーカード」「フォーカード」「フルハウス」など、ワンペアより強い役の一部になっている場合、そのカードをワンペアとはカウントしません。

 ワンペアが揃っていて、上位の役は揃っていない状態のカードの組み合わせは、ワンペアとなる数字を選び、ペアとなるカードの絵柄の組み合わせ、さらに上位の役が成立しないような残り3枚のカードの組み合わせを掛け合わせた109万8420通りあり、2.3分の1(約42%)にもなります。2回に1回程度は、ワンペアがある状態になります。

 ワンペア同士でぶつかった場合は、まずペアとなるカードの数字が大きい方が勝ちます。また数字も同じだった場合には残ったカード(キッカー)の数字で決定します。

<10>ハイカード

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 5枚のカードで、9種類の役が何も揃わないこともあります。この状態をハイカードと呼びます。役がないからといって引き分けになるわけではなく、カードの数字の強さによって、勝敗を決めていきます。

 役が揃っていないことがハイカードの条件であり、たとえばある種類の絵柄が4枚あるから強い、数字が4つ連続しているから強い、ということもありません。

 ハイカードになる組み合わせは、全ての組み合わせから9つの役が成立する組み合わせを全て引いた130万2540通りで、発生確率は1.99分の1(約50%)になります。

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