では、コイルガンの作成者は、一体どのような目的を持っているのか。「先月中旬にいきなり警察が家宅捜索令状を取ってきて面食らった。約10名がアパートの中で身動きが取れない状況で、僕はベッドの上で小さくなっていた」という、コイルガン愛好家・こいるガン氏に話を聞いた。
こいるガン氏は、科学系の実験動画を公開していて、それが警察のサイバーパトロールで発見されたことが「ガサ入れ」につながった。「自然科学に興味があり、化学(ばけがく)の実験にいろいろな薬品を使う。『混ぜ合わせると爆薬が作れるのでは』との推論のもと、警察が調べに来た。もちろんそのようなものはなく無罪放免だが、今後は危険な実験はあまりできない」と語る。
コイルガンも実験の延長線で所持していたが、威力が抑えられ、改造されるおそれもないと主張して、押収されず、罪にも問われなかった。「ミリタリー系の知識もなく、理科や電気が好きで作り始めた」。流行のきっかけは、「約10年前にアニメ『とある科学の超電磁砲(レールガン)』が放送されて、電磁砲つながりのコイルガンがはやったのでは」と推測する。
実際に作成する難易度は、どの程度なのか。「コイルガンで人を傷つけるレベルを作ろうと思うと難しい。実際の拳銃を作った方が簡単なくらいだ」。
元徳島県警捜査一課警部の秋山博康氏は「そもそも日本は銃社会になってはならない。過去にモデルガンの改造ピストルは科警研で殺傷能力があると判明し銃刀法で検挙、またエアガンには殺傷能力はないが人を撃ったとして傷害罪で逮捕した。エアガンでも殺傷能力がある改造銃にすれば該当とされる可能性はある」と説明した。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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