元徳島県警捜査一課警部の秋山博康氏は「警察は被害者の代理人。警察は遺族の仇を取らねばならない」語るが、その信念が生まれたのは新米刑事時代、被害者に投げかけたある失言からだった。
それは秋山氏が徳島県警刑事3年目、25歳のころの出来事。幼いころから憧れた刑事になり捜査のいろはを覚え、強盗や殺人など凶悪な事件を経験。当時の自身について、秋山氏は「天狗になっていた」と告白した。
そんなある日、1人の女性が「財布がないんです」と、車上荒らしの被害を届け出に来た。子どもを幼稚園に迎えに行った隙の一瞬の犯行だったという。