【明治安田J1リーグ】サガン鳥栖 3-0 ジュビロ磐田(日本時間12月8日/駅前不動産スタジアム)
サガン鳥栖ファンが感極まる交代劇となった。3点をリードする後半途中、サガン鳥栖はGK朴一圭から、今季限りで現役引退を表明していた41歳のGK岡本昌弘へと交代。かねてより“兄弟”と呼ばれるほど“激似”の2人が抱擁を交わすシーンが話題を集めている。
その瞬間は、鳥栖が磐田と対戦した第38節、3-0で迎えた66分、通常の試合ではほとんど見ることができないGKの交代シーンのことだ。まずは、今季限りで現役引退を表明していた藤田直之が交代エリアで原田亘からキャプテンマークを託されてピッチに立つと、続いて交代となったのが岡本だ。走ってきた朴となにやら言葉を交わしながら熱く抱擁すると、岡本はその背番号71の背中をバシバシと2回叩いて “任せておけ”とでも言うようにして、自ゴールへと向かっていった。
試合後に鳥栖の木谷公亮監督が「(藤田、岡本の投入は)本人にも言ったのですが、記念ではなくしっかりと勝ちに貢献するプレーしてほしい、と。2人とも試合に最後出て、勝つことに貢献できてすごく僕もうれしいです。(大きなセーブもあった岡本は)自信を持って出すことができる選手ですし、今日もああいうプレーをしてくれて本当に嬉しいです」と振り返ったが、岡本は75分に迎えた1対1の大ピンチを凌ぐなど大きな見せ場を作った。
最終的に朴とのリレーでクリーンシートに貢献した岡本がピッチに立ったシーンにはファンもSNSで「やばい。泣く。って文字打ってたらもう泣いてた」と感涙。さらには、日頃から“兄弟のように顔が似ている”と話題だからこそみられるコメントも。「最後の最後のここにきてどっちがどっち交代の実現…!」「兄弟抱擁に泣いた」「何回見てもやっぱ似すぎてる」「同じ人じゃねえかw」「写真間違ってない!?」「代わった?代わってない?」と、感動しながらも笑いにも似たコメントが相次いで大盛り上がりとなった。
ジェフユナイテッド千葉の育成組織出身の岡本は、同クラブがJ1を戦った2009年にその舞台に立って以来、実に15年ぶりに国内トップカテゴリーのピッチに立った。2022シーズンから鳥栖に移籍してきたものの、守護神・朴を支える存在としてあり続け、リーグ戦の出番はなかったものの、現役最後の試合でその実力を示して、自らの花道を飾った。
(ABEMA de DAZN/明治安田J1リーグ)