そんななか、道を歩いていた2人組の女性に声をかけたプジョルジョD。取材に応じてくれたカッティさんは、ベネズエラ出身の37歳で、この街に来て1年半とのこと。「経済状況が悪くてベネズエラからコロンビアに渡った」のだという。ベネズエラでは看護師として働いていたという彼女だが、現在の職業は風俗嬢。どのような店で働いているのか尋ねると、「バーで好きな女性を選んで個室に行くの」と教えてくれた。
路上でカッティさんに話を聞いていた際には、夜のこの街がいかに危険であるかを、身をもって知る場面も。「うわ、ヤバいですね、後ろ」と思わず声を上げたのは、取材に同行していた通訳スタッフ。そこに立っていたのは、ヘラヘラと笑うおかしなテンションのレディーボーイだった。突然、声をかけてきたレディーボーイの様子が異様なのは、一目瞭然。薬物中毒者があふれる危険な夜の“デスロード”が、カッティさんの出勤道なのだ。「ここで取材は危険すぎる」とカッティさんから注意を促され、取材班は足早にその場から立ち去ったのだった。