【カラバオカップ】サウサンプトン 1-2 リヴァプール(日本時間12月19日/セント・メリーズ)
リヴァプールに所属するMF遠藤航が“偽CB”としてプレー。最終ラインの選手ながら縦横無尽にピッチを駆け回り、時にはハイプレスを仕掛けた。日本代表キャプテンの伝家の宝刀であるボール奪取で攻撃の芽を摘み、ファンは大興奮の様子だった。
遠藤はカラバオカップ準々決勝のサウサンプトン戦で、本来のアンカーではなく左CBとして先発出場。守備時には最終ラインに位置していたが、攻撃時には1列前に上がってビルドアップに参加した。遠藤の開けた位置に左SBのジョー・ゴメスが内側に絞るという“偽CB”の形で、ピッチの隅から隅まで駆け回っていた。
試合開始早々の3分には最終ラインの役割を務めながらも、遠藤のストロングポイントが全面に出る。リヴァプールがパスを左サイドまで運び、FWコーディ・ガクポがボールを持つと、遠藤はボックス左手前の位置までするするとスプリント。しかし、ガクポからの中央へのパスは相手にカットされた。
それでも、遠藤はそのカットされたボールにいち早く反応して猛プレスを仕掛けると見事に奪取。キープして落としたボールは相手に再び奪われるも、遠藤はさらに2度追いで食らいついた。
実況を務めた下田恒幸氏は、同シーンについて「遠藤らしいボールへの反応!そのままもう1回遠藤が追います」と唸る。さらにファンもSNS上で、「どういうポジション?w」「キレキレすぎる」「攻守のキーマンだよ」「プレス素晴らしすぎる」「1人だけ寄せの速さが異常」「ここに来て新しい役割をこなしてるのカッコよすぎ」と絶賛の嵐だった。
遠藤は不慣れなポジションながらも、終始洗練されたパフォーマンスを見せて勝利に貢献し、ファンが選ぶマン・オブ・ザ・マッチを獲得。試合後にはリヴァプールのアルネ・スロット監督も「特定の選手に大きな賛辞を送らないといけないとしたら、それはワタル・エンドウだ。彼は異なるポジションで、このようなコンディションであのように良い試合をプレーした。これは彼が素晴らしいクオリティーのある選手であることを示しているが、何よりもおそらく彼の持つメンタリティーや人間性などをより示していた」と、名指しで活躍を称えている。
(ABEMA de DAZN/カラバオカップ)