今月、ニューヨーク・マンハッタンの路上で起きた射殺事件。大手保険会社「ユナイテッドヘルスケア」のトンプソンCEOが死亡し、大きな衝撃が広がった。拘束されたのは、ルイジ・マンジオーネ容疑者(26)。アメリカメディアによると、裕福な家庭出身の、いわばエリートだった。
 押収されたのは、患者の治療よりも利益を優先する保険業界を批判する文書。さらにCNNなど現地メディアによると、薬莢には保険業界でよく使われるとされる、「拒否」「防御」「追放・証言」の単語が書かれていたという。すると驚くことに、「殺したこと自体は非難されるべきだが、彼は我々のヒーローだ」「彼も射殺した殺人犯だが、治療を奪うことで数千人を殺した人も同じだ」など、容疑者を英雄視する声が上がったのだ。さらに、容疑者の弁護費用を集めようというオンライン募金活動や、容疑者に関連するオリジナルグッズ販売も。