「谷原章介」と「いしだ壱成」の息子として生きることへの本音「生まれも僕はアイデンティティーだと思う」
谷原章介、そして、いしだ壱成の息子として生きることに、葛藤はなかったのかと聞くと…
谷原七音:(葛藤は)ないです。僕は「谷原」だけではないので、周りから見たらちょっと複雑に見えるかもしれないですけど、自分自身は一回もネガティブに考えたことはないです。誹謗中傷もいっぱいあったんですけど…肌の色を変えられない。目の色も変えられない。それと一緒で、変える必要もない。生まれも僕はアイデンティティーだと思うんです。(いしだ壱成のことで)世間的にも注目していただくこともありますけど、本当にそこは注目していただいて、僕は感謝しかない。それも自分の一部だと思っているので、大切に自分の中でしてることですし、(いしだ壱成を)一人の役者さんとしてすごく尊敬しているので、そういう風に言ってもらえることも幸せな限りです。
ただ、それは本当に父と母が愛情いっぱいに育ってくれなかったら、多分どっかで気にしちゃってたと思います。本当に父と母がいてくれてからこそ、感謝しかないという感じです。(自分がネガティブに感じていたら)母が悲しんでしまうんじゃないかな。せっかく痛い思いをして産んでくれたのに…自分の生まれのことで閉じこもるというのは、僕の感覚ではないですね。
自身のアイデンティティーと向き合う七音は、若手俳優の登竜門「第37回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」に参加。応募総数1万3465人の中から、一般投票で選ばれる、「フォトジェニック賞」を受賞した。
谷原七音:自分自身、生まれのこともあるので、いろいろ声をかけていただくこともあったんですけど、最終的にうまくいかないということが多かったんです。このままじゃダメだな、生き残っていけないなっていうのがありました。競争の中で成長は起こるものだと思っているので、このコンテストに挑戦しました。
ーーフォトジェニック賞をとっての感想は?
谷原七音:あまり言ってはないんですけど、どこか悔しさみたいなものも正直ありました。グランプリを目指してやってきたので、発表された時、「まだ自分は呼ばれないかな」という思いもどこかにあったんです。ここでグランプリじゃなかったからと言って、勝ち負けではないんですけど。逆にここでフォトジェニック賞をもらったからといって、他のファイナリストより上にいるっていうわけでもないので、これからも変わらずやっていかなきゃいけないかなというのは強く感じました。
七音はコンテストへの応募を両親に相談せず決断したという。
ーー受賞後の周囲の反応はどんな感じでしたか?
谷原七音:(家族は)あんまり過度に「ワー!」という感じじゃないので、普通に「おめでとう」くらいでした。ここで取ったからといって、今後安泰じゃないというのは父も母もわかっていたので、喜びすぎることもなく、「これからどうぞ」っていう感じでした。
周りの友達は結構「おめでとう」と言ってくれたので、それはすごく嬉しかったです。