今季JリーグでMVPを受賞し、24日には来季のヴィッセル神戸残留が発表されたFW武藤嘉紀が類を見ないほど感情を爆発させたシーンだった。後半アディショナルタイムにネットを揺らすも、一度はオフサイドでノーゴールに。しかしVARの結果、ゴールが認められると、ユニフォームを脱いで雄叫びを上げた。この姿に、元日本代表の安田理大氏が鋭いツッコミを入れている。
今月配信された『内田篤人のFOOTBALL TIME』では、明治安田J1リーグ第37節の柏レイソル対神戸がピックアップされた。MCの内田篤人氏とゲストの安田氏が注目したのは、100分に生まれた神戸の武藤による劇的な同点ゴールだ。
神戸は1点ビハインドの中、一縷の望みをかけて波状攻撃を仕掛ける。ボックス内には6人がなだれ込み、MF扇原貴宏のCKは相手に弾かれるも、DF酒井高徳が再び放り込む。これをFW大迫勇也が頭で落とし、DF広瀬陸斗がボレーシュート。強烈な一撃は柏のGK松本健太に防がれ、DF立田悠悟が大きく蹴り出そうとする。しかし、これをDFマテウス・トゥーレルと広瀬が激しく寄せてブロックし、こぼれたボールを武藤が左足でゴール右隅に流し込んだ。
土壇場での同点ゴールを目の当たりにした神戸サポーターは、ネットが揺れると同時に両手を突き上げ、ガッツポーズの波をつくった。ゴールを決めた武藤はベンチに駆け出そうとするも、上がったオフサイドフラッグを確認し、頭を抱えながらピッチにうつ伏せに。安田氏が「慶応ボーイじゃないよね(笑)」と表現するほど、悔しさを露にした。ゴールシーンのリプレイが流れる中、内田氏は「これ見ていたけど、『オフサイドじゃないじゃん』とずっと思っていた。何に時間を掛けているんだろうと思って」と、VARで確認される当時の状況を振り返った。そして、内田氏の見解の通り、VARで判定が覆る。立田のクリアが神戸の選手に当たって、ボールが武藤に収まったところが論点だったようだが、日本代表にも選出された柏のDF関根大輝が残っていたのだ。
ゴールを認められた武藤はネットを揺らしてから短くない時間が経っていたものの、ユニフォームを脱いで振り回しながらゴール裏のサポーターのもとへ。特大ガッツポーズで歓喜した。その様子を見た安田氏が「オン・フィールド・レビューでユニフォームを脱ぐやつおるんや!」とツッコミを入れると、スタジオが爆笑に包まれた。
(ABEMA de DAZN/内田篤人のFOOTBALL TIME)