■金融商品への投資には向き・不向きも

借金しての投資はアリ
拡大する

 投資への向き合い方も人それぞれだ。昨年、新NISAも始まり、日本でもより投資熱が高まる中、エンジニア・起業家の安野貴博氏は「投資はあまりやっていない。脳内のリソースを、あまり自分の財布がどうなっているかに割きたくない。今やっていることに全力で、脳に投資することが一番リターンがあるのでそっちにフォーカスしている。ビットコインも昔持っていた時期は、毎日ずっと見てしまい自分のパフォーマンスが下がった」と述べた。

 またジャーナリストの佐々木俊尚氏も似た考えの持ち主だ。「新NISAが始まった時、金融の専門家が言っていたのは、投資信託みたいなものに一番向いているのが、投資したことを忘れる人だということ。自分も長期投資はしているが、短期でいわゆるデイトレーダー的なことは一切やらない。それしか頭に入らず、日頃の仕事ができなくなってしまう」とした。また投資のための借金については「低金利でお金を借りて、株式投資の利回りが大きければ儲かるだろう。ただ現状の金利が低いからであって、今後はたぶん金利が上がる。変動金利で借りていたら、気付いた時にすごい金利になっていることもある。この30年、(日本では)金利がないような世界で我々は生きてきた。ついに金利のある世界に戻りつつあるので、借金すると利子は返さないといけないという意識は持った方がいい」と指摘した。

■知識、経験も「自己投資」
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