漆黒の嫌われ者「ゴキブリ」。誰もが恐れる脅威の生命体だが、ゴキブリ研究者の柳澤静磨氏は「汚いイメージがあるゴキブリ像だけじゃなく、自然界で分解者として役に立っていたり、生態を知ってもらえれば、イメージが変わるかもしれない」と述べた。
『ABEMA Prime』では、自らをゴキブリストと名乗る柳澤氏が知られざるゴキブリの生態、魅力について語った。
■ゴキブリ研究者「ゴキブリスト」の行動力と愛情
ゴキブリは世界に4600種以上、国内に65種(2025年1月現在)いて、屋内に出没するのはわずか数種類。約2億年前から存在し、被捕食者として生態系を支えているという。柳澤氏は「長い年月でマイナーチェンジはしているが、雑食性であったり、逃げる力が長けていたから今まで生きてこれている」と語る。
そもそも柳澤氏は、幼い頃から生き物が大好きだったが、ゴキブリだけは大の苦手だったという。そんな中、「西表島でヒメマルゴキブリを見て好きになった。掴むと丸くなるダンゴムシみたいで、衝撃的だった」。
そこから「ゴキブリは家に出るイメージがあったが、実は昆虫と何も変わらず、多様性があったことに初めて気づいた。水に潜るやつがいたりとか、テントウムシにそっくりなのがいたり、調べ始めたらハマってしまった」と振り返る。
現在は世界中のゴキブリを100種類以上、数万匹を飼育している柳澤氏。ゴキブリを追い求めて地球3周し、7種の新種を発見している。その愛情は飲食店に入った瞬間、においで“G”の存在に気づくほど。「たくさんいる場所は分かる。まったりとした刺激臭みたいな感じだ」「ゴキブリの排泄物は湿気でちょっとにおいがしてくる」と説明。
しかし、毎日触れ合いすぎて、ゴキブリアレルギーを発症した。「普段から触りすぎていた。また、企画展のためにゴキブリを食べたら、最初は喉が腫れてきて、胃もたれみたいになった。最後は腸のほうまで全部お腹を壊した」と明かした。
■一推しのゴキブリ ベスト3


