【写真・画像】日本人ディレクター、メキシコ国境の街でマフィアから警告「君たちは何も知らなくていい」現地ガイドも怯え 2枚目
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 移民たちが望みを託していた噂が、現実になることはなかった。それでも国境前に集まった移民たちは、公式的に受け入れられることを信じ、国境警察に必死の訴えを続けたが、待っていたのはガス弾による攻撃だった。密着取材していたペレス一家は、計画を断念せざるを得なかったが、なかには不法入国に成功した移民もいたようだ。後日、メキシコの国境沿いで取材をしていたプジョルジョDに、コロンビア移民の男性は「あの後20人くらい入国できたんだ」と教えてくれた。ちなみにその男性は、近くにコヨーテ(不法入国の商売を専門にするマフィア)がいて身の危険を感じたため、不法入国をあきらめたとのこと。男性は「コヨーテを頼らないやつは、見せしめで殺される」「あいつらは人を殺しても揉み消せる」などと、コヨーテがいかに恐ろしい存在かを語った。

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 そんな話をしていた直後、男性が声をひそめ、プジョルジョDにこう忠告した。「後ろにほら…気をつけろ」。通訳は「ちょっと怖いこと言いますよ」と前置きした後、「僕らの後の奴らが全員マフィアだって言ってます」と状況を説明。「(後ろ)向かないでくださいよ。ちょっとやばいかも」と怯えた様子で口にした。この時すでに、取材に同行していた現地ガイドは2人のマフィアに捕まっており、インタビューは急遽中止に。プジョルジョDは「マフィアのところに帰るって嫌だな」と漏らしつつ、マフィアと現地ガイドのもとへ向かった。

「君たちは何も知らなくていい」現地ガイドが警告
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