【セリエA】ミラン 3-2 パルマ(日本時間1月26日/サン・シーロ)
悔やんでも悔やみきれなかっただろう。パルマが終了間際に攻め込まれると、GK鈴木彩艶はゴールに向かってきたボールを手で触るも、掻き出すことができず。土壇場で逆転ゴールを防げなかった日本代表GKには、ファンや現地メディアも落胆した。
パルマはセリエA第22節でミランと対戦。90+2分にMFティジャニ・ラインデルスに同点を決められ、迎えた90+5分だ。ミランは相手陣内でMFユヌス・ムサがクリアボールを拾うと、素早く左サイドに展開する。MFイスマエル・ベナセルを経由して、ボールを持ったFWクリスチャン・プリシッチがタメを作ると、DFダヴィデ・バルテサーギがオーバーラップしてクロス。ボールは高い弾道で鈴木の前を通過し、攻め残っていたDFストラヒニャ・パヴロヴィッチがファーでヘディングシュートを放った。
すると、しっかりと叩きつけられたボールが両チームの選手が入り乱れるゴールエリアのライン付近に落ちる。パルマの選手の足が止まる中、いち早く反応したミランのFWサムエル・チュクウェゼが腿でボールをプッシュした。
鈴木は目の前でシュートコースを変えられたが、身体を倒しながらも残した上半身を使い、懸命に腕を突き上げて掻き出すことを試みた。そして、座った状態から跳ねるようにしてボールを左手で触る。しかし、弾き出すことができず。ボールはゴールマウスに収まった。
試合終了間際に生まれたミランの逆転を告げるゴールに、スタジアムは大熱狂。地鳴りのような歓声が響く中、ロッソネーリの選手たちは両手を上げるなどして感情を爆発させ、ベンチ前には歓喜の輪が生まれた。一方、鈴木をはじめとしたパルマの選手たちは片手を上げて、チュクエゼのオフサイドをアピールするも、判定は覆らずにゴールが認められた。
日本から熱視線を送ったファンはSNS上で「ザイオンこれは悔しいね」「ザイオンどんまい」「触ったけどな」「ザイオン可哀想…」などの同情的なコメント、さらに「ロスタイムの2失点ともノーチャンスではなかったはず」「うまくキャッチできなかったな」など厳しい声もあった。
現地メディアは、媒体によって3失点目に対する意見は分かれたが、1失点目は鈴木のファウルによるPKから生まれていただけに、試合を通してのパフォーマンスを低く評価したことは同じだった。『PARMA live』は「チュクウェゼに欺かれた3点目の場面でもっとやれたのだろうか?何とも言えないが、PKのファウルは卑劣なままだ」と綴り、個人評価点はチームワーストの「4.5」。また、『PARMA TODAY』は「氷のような固いプレーが必要な場面で、溶けてしまい逆転を許した」というコメントを添えて、個人評価点はチームワーストタイの「5」を付けた。
(ABEMA de DAZN/セリエA)





