「手を挙げた人が質問というルール守ってください、静かにしてください、マジで」
【映像】話題になった通販新聞 佐藤記者「静かにしてください、マジで」
“フルオープン”で行われたフジテレビのやり直し会見には、191媒体、437人が詰めかけた。異例の長時間会見の中で記者から幾度となく飛び交った怒号やヤジ、延々と自説を述べる記者も。そんな中、見かねた記者からの言葉だった。
また、会見ではThe HEADLINE編集長 石田健氏が「記者の発言が被害女性に対する二次加害になってしまう可能性がある」と注意喚起した場面も。ネットでも、メディアの取材姿勢を問う声が上がっている。
当日の会見の様子と記者のあるべき姿について、石田氏とABEMA NEWSキャスターの辻歩氏と考えた。
辻氏は会場の雰囲気について「フジテレビから案内が届いていないメディアの方でも入場できた。その代わり、金属探知機など警備は厳重だった。放送を見ると怒号が目立っていたがそんな記者はあくまで一部であり、怒号を飛ばした記者が周囲に拍手を求めた際も広がらなかった」と振り返った。
石田氏が二次加害について注意喚起した場面についても「石田さんは周囲に『手を挙げて、指名されたら二次加害を止めよう』と呼びかけていた。結果的にたまたま石田さんが指名されて注目される形になった」と説明した。
石田氏は「記者会見自体がショーアップされてしまうことは決して望ましくない」と警鐘を鳴らした。
「私は、被害女性や被害状況について詳しく問うような質問が繰り返されて、危ういんじゃないかと思い、二次加害や二次被害に配慮して、と伝えた。我々はフジテレビの事実に関して問うていたので、私に注目が集まるのは場外乱闘に近いようなことで、望ましいやり方ではない」
インターネット中継で会見を最初から最後まで全て放送するメディアが増えた中、質問よりも自説を延々と述べる記者の姿も。辻氏は「知る権利に応えるという意味では悪いことではないが、一部、『自分の主張を全国に流すチャンス』と捉えてしまう記者もいたのではないか」と指摘する。
石田氏は「自説を述べたり、あるいは怒号を飛ばす行為自体は取材手法としてはあり得るだろう。ただしそれはより強い問いを立てたり、相手が質問に答えない際に問い直していく場合だ。生中継されているからこそ、プライバシーや関係者に関する情報には配慮する必要はある。とはいえ、記者には資格がないからこそ、良い質問・取材をする記者がフォーカスされていく時代に来ている。それがアテンション(注目を集めること)と結びつくと大きい声をあげた人が目立つという良くない側面もあると思うが、中継を見ている視聴者が『これは記者としては良くないのではないか』といった議論が進むことで報道が良い方向に向かうといい」と述べた。
(『ABEMAヒルズ』より)
■Pick Up
・キー局全落ち!“下剋上”西澤由夏アナの「意外すぎる人生」
・現役女子高生の「リアルすぎる日常」をのぞき見