エリア対抗の形式で行われる将棋の団体戦「ABEMA地域対抗戦2025 inspired by 羽生善治」に出場するチーム中部(静岡・愛知・岐阜・三重・山梨・長野・石川・富山・福井・新潟)が、名古屋市内の高校書道部を訪問。部員たちからの想像以上の熱烈歓迎に、チーム監督の杉本昌隆八段(56)が“ビックリ”顔を見せた。
地域のファンとの交流を図りつつ、応援パワーを得るために前年覇者のチーム中部が『地域会』の場所に選んだのは名古屋市内の愛知商業高校書道部。書道パフォーマンス甲子園の出場常連校で、前年には南海放送オーディエンス賞を受賞した強豪校だ。この日は、チームを代表して杉本監督、愛知県一宮市出身の豊島将之九段(34)、静岡県三島市出身の青嶋未来七段(29)の3人が学校を訪問した。
早速部室へと向かった3人だったが、扉を開けた瞬間に部員たちからは「キャーー!!」の大歓声。公式戦はもちろん、将棋のイベントではなかなか浴びることのない女子高生たちの黄色い声に、杉本監督は驚き顔を見せていた。
しかし、パフォーマンスが始まれば彼女たちの表情は一変。凛々しく美しい迫力の演舞で、重く巨大な筆を用いながらも部員たちの息はぴったりだ。杉本監督は「素晴らしいパフォーマンスだなと思いました。ダンスからの書はまさにチームワーク」、豊島九段は「迫力があってすごく良いものを見させていただいた」、青嶋七段も「本当に心を動かされました」と瞳を輝かせていた。
杉本監督率いるチーム中部は、豊島九段、青嶋七段のほかに、主軸の藤井聡太竜王・名人(王位、王座、棋王、王将、棋聖、22)、澤田真吾七段(33)を出場登録している。連覇がかかる今期は、監督を含む全員が対局に臨むというルール改正が行われたため作戦変更も余儀なくなった。2期目のチームスローガンは、書道部員たちと相談して『天下無双』に決定。「頑張れー!」と熱い声援を受け、再びの天下取りに挑む。
杉本監督率いるチーム中部は、2月8日に放送される予選Bリーグ1回戦第1試合で羽生善治九段(54)が監督を務めるチーム関東Aと激突する。
◆ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治 全国を8ブロックに分けた「地域チーム」によって競う団体戦。試合は監督と出場登録棋士4人の計5人が参加。全員が1局ずつ指す「ステージ1」と、ステージ1で勝った棋士が負けるまで指し続ける「ステージ2」に分かれ、5人を先に倒した方が勝利チームとなる。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールール。大会は2つの予選リーグに4チームずつ分かれ、変則トーナメントで2勝すると本戦進出。ベスト4となる本戦は通常のトーナメント戦。
(ABEMA/将棋チャンネルより)