【リーグアン】レンヌ 0-2 リール(日本時間2月17日/ロアゾン・パーク)
一時は生死をさまよったリールのMFナビル・ベンタレブが奇跡の復活を果たし、さらにはゴールまで決めてしまう奇跡を起こした。このストーリーを目撃したファンからもSNS上で反響の声が寄せられた。
奇跡の得点は、リールが日本代表FW古橋亨梧の所属するレンヌのホームに乗り込んだ第22節の80分に生まれた。左サイドでCKのチャンスを得たアウェイチームは、DFミッチェル・バッカーがボールを送ると、ゴール前中央のFWチュバ・アクポムがヘディングで合わせる。シュートは相手GKブライス・サンバに弾かれたが、こぼれ球をしっかりと押し込んでいたのはナビル・ベンタレブだった。
このナビル・ベンタレブ、昨年6月にクラブから入院が発表されていたが、現地メディアの報道によれば原因は心筋炎によるものだったそうだ。アルジェリア代表としてFIFAワールドカップのブラジル大会を戦ったことがあり、かつてはトッテナム、シャルケでプレーし、元日本代表の内田篤人氏の同僚でもあった。
そんな輝かしいキャリアを歩みながら命さえ危ぶまれていたなか、ベンタレブは奇跡的な復活を遂げ、病床から公式戦のピッチにまで戻ってきた。苦難を乗り越えた男は、復帰戦に出場したわずか4分後に、見事なゴールを挙げてみせたのだった。
リールの背番号6は、左足のインサイドキックでていねいにシュートを流し込むと、そのまま一目散へピッチ脇の仲間の元へとダッシュ。奇跡の復活劇を祝福しようと、チームメイトが6人、7人と後を追いかけ、ベンチでも控えの仲間やスタッフたちが揉みくちゃにし、ベンタレブを手荒く祝った。
この光景を実況の西達彦氏は「フランスリーグの中で心臓疾患から戻って来たプロ選手はいません。そのベンタレブが決めました!ですから、チームとしてこの喜びようになるのは間違いありません」と伝え、この様子を見ていた視聴者も「ドラマチックだな」「ベンタレブ復帰即ゴールきたああああ」と興奮気味の様子だった。
なお試合は、この奇跡の1点で勢いづいたリールが86分にも追加点を挙げて2-0で勝利し2試合ぶりの白星。一方、敗れた古橋所属のレンヌは連勝が2でストップし、次節は伊東純也、中村敬斗、関根大輝が所属するスタッド・ランスと対戦をする。
(ABEMA de DAZN/リーグアン)
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